川喜田二郎著『発想法』は本ブログの原典であり、私の仕事の原点です。私は、学生時代にこの本を読みとても大きな感銘をうけました。

『発想法』はふるい本ですがいま読んでも啓発されることが多く、何といっても情報処理と問題解決の元祖であり、温故知新といった意味でも重要な書です。

『発想法』には、技術(技法)と考え方(思想)の2つの側面があります。第2章「野外科学の方法と条件」と第3章「発想をうながすKJ法」はおもに技術について説明しています。それに対して、第1章「野外科学 -現場の科学-」、第4章「創造体験と自己変革」、第5章「KJ法の応用とその効果」、第6章「むすび」はおもに考え方(思想)についてのべています。

まずは、 第2章「野外科学の方法と条件」と第3章「発想をうながすKJ法」にとりくんでみるのがよいでしょう。

現代の情報化の観点からこれらをとらえなおすと、多種多様な情報をいかにまとめるかということについてのべています。つまり情報処理と文章化のやり方がテーマです。第2章はどちらかというと あらい情報処理、第3章はよりすすんだ情報処理のすすめ方についてのべていて、中核となるのは第3章の「KJ法」です。

これらのポイントをひとことでいうと空間をつかうことです。情報処理はこれにつきます。アタマの中で時系列にかんがえていたり、ワープロをつかって時系列に入力していたりするのは、情報が前から後へながれているだけで一次元です。

そこで空間をつかうことにより、情報処理の場を一次元からから二次元へ、さらに三次元へと高めていくことができます。これにより、直列ではない並列的な情報処理ができるようになります。

手持ちの情報をまずは、ポストイットやラベルやカードに書き出し、平面的に配置してみてください。これだけでも情報処理の効率は格段にによくなり、文章化がすすみます。最初の一歩をバカにしてはいけません。空間をつかうことは誰にでもできることですが一方で情報処理の究極でもあります。


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