普段とはちがう所に自分の居場所を変えてみると、あらたな情報処理が生じ、問題解決がすすみます。

何らかの問題がおこって、その問題の解決にせまられたときのひとつのやり方として、自分の居場所を変えてみるという方法があります。

人間は情報処理をする存在であり、たえず情報処理をくりかえしながら生きています(図)。

150913 場を変える
図 居場所を変えるとあたらしい情報処理の場が生じる

普段とはちがう所に自分の居場所を変えてみると環境が変わります。するとインプットされる情報が今までとはまったくちがってきて、あたらしくて新鮮な情報が自分の意識のなかにつぎつぎにはいってきます。

そしてそのちがう場所をあるいてみます。そこで行動してみます。体をうごかすことはアウトプットにあたります。アウトプットも普段とはちがいます。

すると意識の内面でおこるプロセシングにも変化があらわれてきます。

こうしてあたらしい情報処理がはじまります。今までとはちがう情報処理の場が生じます。情報処理の場とは意識の場といいかえてもよいです。居場所を変えると努力をしなくても意識の場が自動的に転換するのです。


わたしが旅行をつよくすすめるのはこのような理由にもよります。できれば5日以上、普段とはことなる場に身をおいてあらたな情報処理をおこしてみます。可能ならばまだ一度も行ったことがない所に行くのがよいです。すぐには旅行に行けないのなら近隣の公園に行ってみるのもよいです。あるいは博物館・美術館・図書館などでもよいです。普段とはちがう異空間に自分の身をおいてみることです。そして自分の居場所を積極的にさがしてみることです。

このようなことはせずに頭のなかでしかも言葉をつかってかんがえていても、インプットやアウトプットはおこらず、つまり情報処理は生じずに堂々巡りをするだけです。
 
関係者と話し合いや議論をする場合でもあらたな情報処理をおこすために居場所を変えたほうがよいです。ネパール・ヒマラヤで環境保全活動を長年おこなってきたわたしの経験からいうと、現地・現場に行って議論をしたときにはすぐれた解決策が立案できましたが、日本国内(あるいはどこかのオフィス内)で議論をしていたときには、議論をいくらくりかえしても成果はあがりませんでした。


居場所を変えてみる効果は想像以上のものがあります。問題解決のヒントがうかんできます。そして解決策はかならず やはり存在するということもわかってきます。
 


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