地形図を読む技術を習得することは、地域防災のために、3D空間をイメージするために、あるいは風景を大観するためにとても役立ちます。

山岡光治著『地形図を読む技術』は地形図を「最強の地図」ととらえ、地形図ならではの情報を読み取る技術を解説しています。やや専門的なところもありますが、地形図に興味のある人は是非よんでおきたい一冊です。

目 次
第1章 地形図からなにが読み取れるのか?
第2章 地形図から多彩な情報を読み取る技術
第3章 地形図をもち歩きながら読む技術
第4章 地形図から現地の風景に思いを寄せる技術

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地形図にはかならず等高線がえがかれているのでぱっと見では複雑そうに見えるのですが、地上の風景の面積や長さ・高さなどを知りたいときには欠かせません。

地形図は、本来は3次元の地形を2次元(平面)に投影したものです。したがって地形図が読めるようになると、頭のなかで3次元の地形あるいは空間を自由に想像できるようになります。これはイメージトレーニングにもなります。

地形図を読みながら、外界に存在する対象を3次元で想像するだけでなく、対象をふくむ3次元空間の全体を自由に想像し、また操作できるようになることが「地形図を読む」極意です。 

本書に多数掲載されている地形図の場所を Googleマップ と Google Earth で検索して、地形図と Google Earth とで同じ場所を見くらべてみるとよいとおもいます。地形図と Google Earth とをセットにして一緒に見るととても理解がすすみます。

そして地形図をもって野外にでて、地形図を見ながら周囲を見ていると、おどろくほど風景がよく見えてきます。昔の川や町並みの痕跡がわかったり、あるくことが今まで以上に快適になることもあります。そして風景が大観できるようになります。


▼ 引用文献
山岡光治著『地形図を読む技術 すべての国土を正確に描いた基本図を活用する極意』 (サイエンス・アイ新書) ソフトバンククリエイティブ、2013年7月19日
地形図を読む技術 すべての国土を正確に描いた基本図を活用する極意 (サイエンス・アイ新書)


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