ノイズキャンセリング・イヤホンはいくつかのメーカーから販売されていますが、コストパフォーマンス・音質・音場・バランスにすぐれるオーディオテクニカをおすすめします。

ノイズキャンセリング・イヤホンを買いかえるにあたって eイヤホン や ヨドバシカメラ などでいろいろな製品を試聴してみました。

オーディオテクニカと同価格帯で、ソニー、パナソニック、JVCケンウッドからもノイズキャンセリング・イヤホンが発売されていますが、音質・音場ともにオーディオテクニカの方がすぐれています。ソニーの製品は、高音あるいはシャープネスを強調したような音でバランスがわるく、一聴しただけだと、解像度が高くていいような感じがすることがありますが長時間きくには適しません。

そして店頭でとくに目立つのが ボーズの QuietComfort20 です。これは無視するわけにはいきません。本年6月に新製品が発売されました。iPhone・iPod・iPad 対応 と スマートフォン対応の2種類があります。


この製品の特徴は圧倒的な消音性能にあります。ノイズキャンセリング効果はオーディオテクニカをうわまわります。

とくに人の声も遮断できる2段階式ノイズキャンセル機能もそなえているのはよいです。ノイズを消したままアナウンスなど周囲の必要な音だけを聞きとりたい場合には「Awareモード」にします。オーディオテクニカにはこのような機能はついていません(注)。

しかしわたしが試聴したかぎり音質と音のバランスがわるく、とくにアコースティック系の音楽やクラシック音楽にはまったく適しません。価格も高額(37,800円)でありコストパフォーマンスにもすぐれません。

ボーズを購入する予算がもしあるなら、オーディオテクニカを買って、のこったお金で、よくできたオーバーヘッドの普通のヘッドホンをもう1本かった方がよいでしょう。2万円台で非常によいヘッドホンが手にはいります。消音性能を最優先にするのでなければオーディオテクニカをやはりおすすめします。

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▼ 注
オーディオテクニカなどの一般的なノイズキャンセリング・イヤホンは、ノイズキャンセリング機能をオンにしても、人の声(正確には人の声の周波数帯の音)は聞こえるように安全対策を考慮して設計されています。もっとも音楽をかけているとそのような音(声)も聞こえないことが多いですが。