野口悠紀雄著『「超」旅行法』は海外一人旅の魅力とノウハウを解説した本です。海外旅行の極意は一人旅行にあります。ややふるい本ですがいま読んでも参考になることがたくさん書かれています。

著者の野口さんは、30年間で約70回の海外旅行をした経験から個人旅行のノウハウを蓄積しました。

わたしはかつて(1999年12月に)本書を参考にしてイギリス鉄道一人旅をしてみました。

目 次
第1章 一人旅の魅力
第2章 旅をするのは準備するため
第3章 旅の印象はホテルで決まる
第4章 乗るために移動する
第5章 町中では走るのが一番
第6章 空の旅のノウハウ
第7章 一人旅で食事を楽しむ
第8章 買い物と土産
第9章 個人旅行での美術館巡り
第10章 劇場巡りから星空鑑賞まで
第11章 サバイバル外国語のノウハウ
第12章 トラブル・シューティング

目的地や旅程を自由にえらべるのが個人旅行の魅力です。しかしそれ以上に、異国を一人で旅をすることの本質は自分自身の日常を見なおすことができる点にあります。

異国に身をおき孤独な環境に1週間もいると、それまでの自分の日常生活を客観的に見られるようになります。

毎日あくせくと動き回っていた日本での生活は、本当に自分がなすべきものだったのだろうか?
私は、このままの生活を続けてもよいのか?
私のこれまでの生活は、最も基本的なところで間違っていたのではあるまいか?

日常生活から完全に切り離されるからこそ、そして完全に孤独であるからこそ人生の根本問題をかんがえることができるというわけです。

個人旅行に挑戦してみる意義はとても大きいといえるでしょう。


▼ 引用文献
野口悠紀雄著『「超」旅行法』新潮社、1999年11月25日
「超」旅行法




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