GPS つきカメラと「写真」アプリをつかうと、体験や思い出、あるいはある情報に最初にであった地点を地図からたどることができてとても便利です。

iPhone などに装備されている GPS つきカメラで撮影した写真は、たとえばアップルの「写真」アプリをつかうと、「マップ」上に撮影地点が自動的に表示されます。たとえばわたしが先日旅行したルンビニで撮影した写真は「マップ」の「航空写真」上に下図のように表示されます(図)。

Lumbiniスクリーンショット
 図 「マップ」の「航空写真」場に撮影地点が表示される

「写真」アプリで撮影した写真を表示し、グレー色でしめされた地名をクリック(iOS の場合はタップ)すると、「マップ」の地図あるいは航空写真に撮影地点が表示されます。

「マップ」上の撮影地点をクリック(あるいはタップ)すると、その地点で撮影したすべての写真が自動的に表示されます。こうして体験や思い出がマップからたどれます


この仕組みは、写真を整理するために非常に便利です。これは、写真を検索する役割を地図がはたしていて、地図がインデックス・マップになっているわけです。

この、地図をインデックス・マップにするという仕組みは記憶法や情報処理全般に応用することが可能です。

写真が撮影地点にむすびつけられているように、あらたな情報を、その情報にであった地点(インプットされた場所)にむすびつけて記憶し、地図や航空写真上でその地点を見てその情報をおもいだす訓練をします。

これは、その情報に最初にであった地点にその情報をむすびつけて記憶する、情報を場所記憶にしてしまうという一種の空間記憶法です。個々の場所に情報をむすびつけて記憶するということは、情報や体験を場所で想起するということです。

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これをさらに応用するならば、何か重要なことをおぼえたい(記憶したい)とおもったら、そのためにあらたな特定の地点をつかってもよいわけです。たとえば重要な専門書をはじめておとずれる場所で読んでみるのです。その重要事項をその地点にむすびつけて記憶しておけば、地図上でその地点を見るたびに、その本を読んだことあるいはその重要事項を思い出としておもいだせるわけです。

ここでも、地図あるいは航空写真がインデックス(検索)の役割をはたします

このように、iPhone と「写真」アプリ、「写真」と「マップ」の連動は、場所記憶(空間記憶法)を実践するために大いに参考になり、この仕組みは、空間をつかった情報処理へとさらに発展させることができます。


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