『45分でわかる!  あなたの都市に地震がきたらどうしますか?』は大都市居住者のために地震への備えについてのべた解説書です。

地震波、いつどこでおきてもおかしくありません。日頃の意識と心構えが命をまもります。いざというときのための備えと工夫を本書からまなんでおくことがもとめられます。

目 次
1 都市防災とは何か?
 3つの大震災の違い
 東京を大地震が襲ったら? ほか

2 帰宅困難に備えよう
 都市災害ならではの問題「帰宅困難」
 「帰宅困難者」を減らすには? ほか

3 被災者にならないための備えと工夫
 自宅の耐震化を進めておこう
 家具の転倒防止対策もしっかりと! ほか

4 こんな時はどう行動する?
 地下にいて災害が起こったら?
 エレベーターでの閉じ込め ほか

5 日頃の意識と心構えが命を守る
 火事場の“クソ知恵”は出せない!
 地域の中に自分の家があるという意識を ほか

つぎのようなポイントがあります。
  • 帰宅困難になっても安心で大丈夫な方法を知る。
  • 火災発生の原因はガスではなく電気である。
  • 都市防災の基本は自助、次が共助である。
  • 家族間で安否確認のルールを決めておく。
  • 水と食料は3日分を目安に用意しておく。
  • 災害時の意外な盲点はトイレ対策である。
  • 外部電源のいらない情報源として車をつかう。
  • 被災者になる訓練をつんでおく。
  • エレベーターにとじこめられたら。
  • 5分間シミュレーションをしておく。

今回は、災害時の火災の原因が電気であることについてとくに強調したいとおもいます。火災の原因はガスの使用であると多くの人はかんがえているかもしれませんが、電気による火災の可能性はガス以上にあります。

電気製品をつかっているとき(スイッチがオンになっているとき)に地震災害が発生した場合、揺れによって電気製品がたおれたり、電源ケーブルが破損したり、製品そのものがこわれたり、物がおちてきたりします。そして停電になります。

しばらくして電力が復旧して通電したときに問題がおこります。電気製品のスイッチがオンになったままですと、ショート、発熱、発火といったことがおこってしまうのです。電気ストーブはとくに要注意です。

対策としては、地震がおこったら、電気製品のケーブルをコンセントから全部ぬくか、あるいは自宅のブレーカーをおとしておきます。自宅をはなれて避難する場合にはとくにこの対策が必要です。誰もいないところで発火したら火災になってしまいます。

そして電力が復旧して電気製品をつかうときには、電源コードや器具の状態を確認してからブレーカーをもどすようにします。


▼ 引用文献
中林一樹著著『45分でわかる!  あなたの都市に地震がきたらどうしますか?』マガジンハウス (2011/10/20)
45分でわかる! あなたの都市に地震がきたらどうしますか? (MAGAZINE HOUSE45MINUTES SERIES # 17)