アップルの定額音楽配信サービス「Apple Music」がスタートしました。これで、ストリーミングとクラウドをつかって膨大な楽曲を手軽にたのしめるようになりました。


Apple Music をつかうためには iOS(iPhone/iPad/iPod)と iTunes(Mac/PC)を最新バージョンにアップデートしなければなりません。Android には現段階では対応していませんが今秋から対応するとのことです(注1)。


つぎに、iOS でしたら「ミュージック」アプリ、Mac あるいは PC でしたら iTunes をたちあげます。初期設定画面がでてきて Apple Music のトライアルメンバーに登録するかどうかきいてきます。

3ヵ月間は無料トライアルで利用できます。3ヵ月たつと自動的に下記の課金がはじまります。利用を継続しない場合は課金前に登録を解除することができます。

 個人メンバーシップ:980円/月
 ファミリーメンバーシップ(最大6人):1480円/月


メンバーシップに登録すると、「お気に入りジャンル」の初期設定画面になります。これはあとで、「アカウント設定」→「好きなアーティストを選択」で変更できますから、ふかくかんがえずにタップ(クリック)して先にすすみます。


あたらしい「ミュージック」アプリあるいは iTunes の画面になり、いくつかのタブがでてきます。

For You」:自分の検索や好みのアーティストを反映した楽曲やアルバムが自動的に表示されます。Apple Music をつかえばつかうほど「For You」の提案がよくなっていくとのことです。

New」:楽曲やアーティストをあらたに自分でみつけることができます。検索をつかっていろいろさがしてみるとよいでしょう。膨大な数の楽曲がでてきます。

あとはタップ(クリック)してきくだけです。これだけたくさんの曲が自由にきけるのというのは正直いっておどろきです。

Radio」:インターネットラジオをジャンル別できけます。BGM にはいいのではないでしょうか。

Connect」:自分がフォローしたアーティストから、日々の活動や新譜、ライブ情報、写真やビデオなどのアップデートがとどく仕組みで、すきなアーティスト専用のソーシャルメディアのような仕組みだそうです。アーティストのページには「Follow」ボタンがあり、これをクリックすると「Connect」に新規投稿が表示されるようになります。


プレイリストや楽曲には、「」ボタンと「ハート」ボタンが用意されていて、「+」ボタンをおすと、プレイリストや楽曲を「My Music」に追加できます。「ハート」ボタンは音楽の好みを Apple Music に記録する役割があります。

My Music の音楽は、オフラインできくためにデバイスにダウンロードすることもできます。インターネットにつながっていない場面でも音楽をたのしめます。iOS の場合は「三点リーダー」をタップしてオプションを表示させ「オフラインで再生可能にする」を選択します(各曲にマークがつきます)。iTunes の場合はクラウド・ボタンをクリックします。


「iTunes Store」はこれまでどおり のこっていて、1曲ごとにあるいはアルバムごとに購入できますが、1曲150円とかアルバム2000円とかで購入することは今後はなくなるのではないでしょうか。ひと月に1枚以上のアルバムを買っていた人にとっては Apple Music の方が割安です。

また「iTunes Match」は一般的には必要ないとおもいます。「使わない」をクリックするとタブそのものが消えます。

 
Apple Music の特色は、ストリーミングサービス音楽ライブラリーのクラウド化です。楽曲を買うという今までの仕組みからは大きく変化することになります。

米国では3700万曲(日本国内向けは数百万曲)ともいわれる膨大な楽曲に自由にアクセスできるようになり、また、自分のライブラリ全体が「iCloudミュージックライブラリ」に自動的にアップロードされ、同一の Apple ID をもつデバイスでいつでもどこでもきけるようになります(注2)。

Apple Music をつかって集約的に手軽に音楽がたのしめるようになったことは、クラウドの時代が本格化してきたことをしめす一例といえるでしょう。今後、クラウドをどうつかいこなし、クラウドとどうつきあっていけばよいのか、よくかんがえて準備をしておかなければならないとおもいます。


▼ 注1
2015年秋には、Android にくわえて Apple TV でも Apple Music がつかえるようになる予定です。

▼ 注2
iOS デバイスで Apple Music を利用するかしないかは「設定」で操作できます。「設定」→「ミュージック」にはいり、「Apple Music を表示」をオン、「iCloudミュージックライブラリ」をオンにすると利用できます。利用しない場合はオフにします。

なお「iCloudミュージックライブラリ」は「iCloud Drive」とは別物でありリンクはしていません。

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