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写真1 月から見た 地球の出

東京・水道橋駅前、東京ドームシティにある 宇宙ミュージアム TeNQ(注1, 2)に行ってきました。宇宙を疑似体験し宇宙を身近に感じることができました。

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図1 フロアーマップ


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写真2 入り口

「シアター宙(そら)」では超高解像度の巨大な動画が足下にひろがり、月着陸船にのって月面を離陸していく疑似体験をすることができました。(残念ながら写真撮影は禁止でした(注3)。)


サイエンスの部屋では太陽系に関する展示・解説がとくに充実していました(写真3,4,5)。小惑星探査機「 はやぶさ」による小惑星「イトカワ」探査の成果も展示してありました。東京大学総合研究博物館の分室がおかれていて「太陽系博物学」の研究最前線を知ることができました。

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写真3 サイエンスの部屋

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写真4 火星の地表にたったような気分になれる

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写真5 火星の隕石


イマジネーションの部屋では、巨大スクリーンにうつしだされた「地球の出」(動画)が印象的でした(写真1)。


企画展示室では、火星ほどの大きさの天体ティアが原始地球に衝突して月ができる様子を動画で見ることができました。これは「ジャイアントインパクト説」(衝突起源説)といい、地球の衛星である月がどのように形成されたかを説明するもっとも有力な仮説です。

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写真6 ジャイアントインパクト


以上のように、この宇宙ミュージアムは気軽に宇宙をたのしめる博物館でした。宇宙から地球を見る、宇宙の視点で地球をとらえなおすことには非常に大きな意義があります。わたしたち人類は現代になって地球を大観できるようになったのです。大観とは、部分(局所)を集積して全体に到達することでもなければ、対象を要約して理解することでもありません。地球全体をまるごと一気に見る(まるごと情報をインプットする)ことです。

このような宇宙からの視点を人類がもったことは人類史上にのこる非常に大きな転換点であったといえます。一般の人々が宇宙に行けるようになるのはもうしばらく先になるそうですので、この宇宙ミュージアムをまずは利用してみるのがよいでしょう。


▼ 注1
宇宙ミュージアム TeNQ
入場は日時指定制です。休日などは混雑しますのでインターネットでチケットを事前に購入してでかけた方がよいです。

▼ 注2:TeNQ とは
TeN とは「天」「展」「点」をあらわし、Q は、「Quest(探究・冒険の旅)」「Question(問い)」「心がキューッ」「キュリオシティ(Curiosity/好奇心)」「究める」「球」をあらわしています。

▼ 注3
サイエンス・イマジネーション・企画展示室・つながる場所の各部屋はフラッシュをつかわなければ写真撮影ができます。

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▼ 追記
大観という方法は、人がおこなう情報処理でいうインプットの重要な方法であり、また問題解決の第一段階目の方法でもあります。