オーディオビジュアルの年一度の祭典である「ハイエンドショウ東京 2011」にいってきました。
あるプログラムでは、同じ曲を、条件を変えて3回ききました。すると、1回目よりも2回目、2回目よりも3回目の方がよりよい音で聴こえました。ところが主催者によると、最初のものほど圧縮されていないハイファイサウンドであり、最後のものは iPhone などでつかわれている MP3(圧縮フォーマット)であるというのです。これはどういうことでしょうか。常識とはことなります。高価な装置、高解像度の音楽データをつかってもかならずしもよく聴こえないことになるのです。
主催者によると、「人間のメモリー効果で、同じ曲を何回か聴いていると後ほどよく聞こえるようになる」とのことです。したがって、最近はやってきた高解像度の音楽にとりくむときには注意が必要です。比較的安価なシステムでも、好きな曲を繰り返し聴くことによって音楽をたのしむことは十分に可能なのです。
次のプログラムでは、デジタル音源を伝送するデジタルケーブルを変えると音が変わるかどうかという実験をしました。デジタルデータですから伝送されるデータがケーブルによって劣化することはありません。しかし、おどろいたことに、USBケーブルを変えると音が変わってしまうのです。アナログケーブルでしたらよくあることですがこれは不思議です。
主催者によると、「伝送されるデジタルデータそのものがそこなわれることはないですが、時間軸方向での信号の揺らぎ が生じたり(ジッター)、信号のタイミングがずれて生じる周波数の低いノイズが発生したりすると(ビートノイズ)、デジタル信号をアナログに変えるときに悪影響がでてしまう」とのことです。したがって常識とはことなり、デジタルケーブルの選択は高音質化のために重要になってくるわけです。
今日は、常識をくつがえす2つの実験に参加し、いい体験をしました。