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写真1 中央展示

東京・上野の国立科学博物館で開催されている企画展「国産顕微鏡100年展 ~世界一に向けた国産顕微鏡のあゆみ~」を見ました(会期:2015.4.19まで、注1)。日本における顕微鏡開発100年の歴史を簡潔に展示していました。

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写真2 会場マップ
 
顕微鏡は、科学・医学・産業などさまざまな分野で微小な世界を探究するための道具として欠かせないもものです。

最初の顕微鏡は、1590年ごろに、オランダのヤンセン父子によって発明されました。これによりその後、細胞や微生物が発見され、科学のあらたな世界がきりひらかれました。

日本では、明治のおわりころから顕微鏡をつくろうという人がではじめ、1914(大正3)年には「エム・カテラ」の製造に成功しました。これは最初に工業化に成功した顕微鏡であり、現代につながる優秀な顕微鏡でした。このときから100年を記念して今回の企画展が開催されました。

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写真3 「エム・カテラ」
 

「エム・カテラ」の名称は、事業者・共同製作者でっあったつぎの3人の名前から命名されました。松本福松(M)、加藤嘉吉(KA)、寺田新太郎(TERA)。エム・カテラの製造技術は現在につながら日本の顕微鏡工業製造の礎となり、日本は戦後、顕微鏡大国へと発展しました。


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写真4 顕微鏡開発の歴史を実物をつかって展示していた


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写真5 特殊な顕微鏡


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写真6 最新のレーザ走査顕微鏡




顕微鏡は微小な部分を見る道具ですが、顕微鏡観察をする前には当然のことながら対象の肉眼観察をします。肉眼観察をしたうえで、ここぞという部分を選択してそこを集中的にくわしくしらべます。つまり、まず大局を見てそして局所をしらべるという手順です。

このように大局を見てから局所を見ると、今まで以上に大局が見えてきます。そして対象の本質にせまることもできます。大局を見ないで局所だけをしらべていたら問題ですが、大局を見たうえで局所をとらえることには大きな意義があります。

このような方法は、たとえ顕微鏡をつかわなかったとしても実行することができます。大局を見たうえで、興味のある部分、ここぞとおもう局所をくわしくしらべてみればよいわけです。

たとえば、スカイツリーの展望台から周囲をながめて大局をつかみ、ここぞという場所や興味のある場所、たとえば東京駅とかに行ってみる。こんどは細部をくわしくしらべてみる。スケールはことなりますが同様なやりかたです。あるいは、人工衛星が撮影した画像で地球をよく見る。つぎにここぞという場所に行って、こんどは肉眼で地表をよく観察する。おなじ方法です。このようなやり方は対象の本質にせまる正攻法といえるでしょう。

150328 問題解決の3段階
図1 対象をしらべる3段階


▼ 注
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