近藤麻理恵著『人生がときめく片づけの魔法』は、「毎日すこしずつ片づけていくのではなく、短期間で一気に片づけること」をすすめています。これを片づけの「祭」と命名し、生活と人生をリスタートさせるきっかにしようということです。

そもそも、なかなか片づけられずに身のまわりに物や本があふれていく背景には、「過去に対する執着」と「未来に対する不安」があると著者はいいます。過去にとらわれて思い出を引きずり、また、将来どこかで必要になるのではないかと落ち着かない人々が多いです。

このような執着と不安から解放され、今を、よりよく生きることにつなげるのが片づけの「」です。ときめかない物を捨てるということは、その事柄から「卒業」することであり、未来にむかってあたらしい生活や仕事をはじめることです。ここには決断という大きなイベントがあります。

必要のない本を捨てたら、あたらしい情報がどんどん入ってくるようになったという例もあります。アウトプットをするとインプットがよくできるようになり、情報収集や情報処理がすすむということでしょう。

片付けは、過去に片をつけること
片づけが劇的であればあるほど、その人の考え方や生き方、人生までが劇的に変わってしまう
本当の人生は片づけた後に始まる
と著者はいいます。片づけはあらたな出発点です。片づけを単なる片づけとしてとらえるのではなく、このようなイベントとしてとらえなおし、後ろ向きの人生を切り捨て、未来にむかってあかるいビジョンをえがける人生をあらためてスタートさせたいものです。


▼ 引用文献
近藤麻理恵著『人生がときめく片づけの魔法』サンマーク出版、2010年12月27日
kindle版:人生がときめく片づけの魔法
単行本:人生がときめく片づけの魔法