『旅の記録 楽しい残し方』は、旅のまとめ・記録をつくる方法を提案している本です。

旅の記録をつくるという視点から、旅の準備や、現地での情報収集についても解説しています。

旅は三度楽しめる。

旅のプランニングを楽しみ、旅そのものを堪能して、帰ってから旅の思い出を好きな形で残す。

旅を整理する過程は、旅の準備よりも、場合によっては旅そのものよりも、楽しいひとときになる。

帰宅してから記録をつくるということを念頭において旅をすると、現地の見え方もちがってくるとおもいます。通常、旅の事前準備と現地での行動については誰もが意識をはらうとおもいますが、帰宅してからの整理やまとめについては、あまり意識していないことが多いのではないでしょうか。

旅を記録するという意識をあらかじめもっていると、旅の計画と現地での行動もよりふかいものになるでしょう。

本書では、旅のまとめや記録の仕方としてつぎのような方法が提案されています。

フォト・エッセイ(写真に文章をそえたもの)
思い出をエッセイや旅行記にまとめる
オリジナル写真集をつくる
旅行記をインターネット(ブログなど)で公開する
撮影した写真でカレンダーをつくる
撮影した写真でTシャツをつくる

このような、旅のまとめや記録をつくるということは、旅でえられた情報を処理して、アウトプットするということです。自分の内面を通ってきたさまざまな情報があらためてアウトプットされるのです。

アウトプットすることにより、旅でえられた多様な情報が統合され、旅の体験がひとまとまり(ファイル)になります

そして、旅行記や写真など、自分がアウトプットしたものを後日みなおすことにより、たのしかった旅の体験をいつでもおもいおこせるようになります。つまり、アウトプットしたものは、旅の体験をおもいおこすためのインデックスとしても機能するするのです。

このように、旅の思い出づくりというものは、アウトプットしてこそ完結するのだとおもいます。

このような作業は、旅の体験をファイルにするといってもよいでしょう。最近は、フェイスブックやツイッターがあるので、アウトプットはやりやすくなりました。


▼ 文献
ひぐちあきら著・朝倉めぐみ絵『旅の記録 楽しい残し方』毎日新聞社、2006年8月10日
旅の記録 楽しい残し方