ひとくちに旅行といってもさまざまな種類があります。今回は、旅行の深化についてかんがえてみます。
一般の旅行は、いわゆる観光旅行です。
観光旅行の場合には、あまりふかくかんがえすぎずに、とにかく出かけてみることが大切です。日常を脱して、普段とはちがう異空間に身をおくことに意味があります。そして、たのしむことが第一です。観光地をぶらぶらするだけでもよいです。
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このような観光旅行をくりかえしていると、観光だけではあきたらなくなってきて、もうすこしくわしく現地を見てみたいという気持ちが生じてきます。
そのようなときには、スタディーツアーやエコツアーのような、テーマ(主題)のあるツアーに参加してみるのもひとつの方法です。あるいは、現地のフィールドワークをしてみます。これらは調査旅行といってよいでしょう。
調査旅行では、テーマ(主題)を明確にして、自分の興味や関心にもとづいて現地をくわしくしらべてみたり、現地からまなんだりします。
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そして、調査旅行の先には、現地活動という領域があります。たとえば、現地でボランティア活動をすることなどがこれにあたります。現地をただしらべるだけではなく、現地のニーズにこたえる仕事をしてみます。あるいは、一定期間 現地に居住してみます。つまり、積極的・主体的に現地に「参加」してみるのです。
現地での活動をすすめながら研究をすすめる「アクションリサーチ」という分野もこれにあたります。
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以上をまとめると、つぎの3段階がうかびあがってきます。このように、旅行は、3段階をふんで深化させることができるでしょう。