梅棹忠夫さんが提唱した「知的生産の技術」の基本を単純化してまとめると、

 1.「京大型カード」に記入する
 2.「こざね法」でかんがえをまとめる
 3. 文章を書く

ということになります。

「知的生産の技術」では、発見したこと、日記、記録、その他の情報のすべてを「京大型カード」に記入し整理します。カードをつかうと、ならべかえや組みかえ、操作ができるからです。

「京大型カード」は、見だし、日付け、本文(記事)からなり、1枚1項目の原則をもちます。

この「京大型カード」は、現代では、ファイルであるととらえなおすことができます。ファイルとは、情報(データ)のひとまとまりのことであり、それは、見だし、日付け、データ本体からなります。

パソコンの1つ1つのファイルがまさにファイルであり、あるいはブログの1記事がファイルです。「京大型カード」の仕組み・原理をふまえて、現代では、カードはつかわずにファイルをつくればよいのです。

そして、パソコンでファイルを日々つくっていけば、自動的にファイルは蓄積されます。ブログやフェイスブックなどをつかうと効率的です。ワープロその他のアプリをつかってもよいです。

あとは、ファイルの見出しやキーワードにもとづいて「こざね法」を実践し、文章を書けばよいです。

このように、「京大型カード」とはファイルのことであり、今後は、カードという外形・形態にとらわれるのではなく、その仕組み・原理を理解し、ファイルの操作・活用をしていくことが重要でしょう。

したがって、「知的生産の技術」の3段階はつぎのようにとらえなおすことができます。 

 1.ファイルをつくる
 2.ファイルを連携・結合する
 3.文章化

「知的生産」の原理は、現代の情報産業社会でこそ役にたつとかんがえられます。