梅棹忠夫著『知的生産の技術』の第 10 章「原稿」と第 11 章「文章」では文章の技術についてのべています。
人がおこなう情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)の観点からは「文章にかきあらわす」とはアウトプットに相当します。
「こざね法」は今日では、付箋(ポストイット)をつかうとやりやすいです。あるいはパソコン上でおこなうこともできます。Word でしたら「デザインレイアウト表示」に、Pagese でしたら、「ページレイアウト」表示を選択すると、画面上で縦横左右に「紙きれ」(テキストボックス)を自在にうごかして、あらたな組みあわせを見つけることができます。
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文章をかくという作業は、じっさいには、ふたつの段階からなりたっている。第一は、かんがえをまとめるという段階である。第二は、それをじっさいに文章にかきあらわす、という段階である。一般に、文章のかきかたというと、第二の段階の技術論をかんがえやすいが、じつは、第一の「かんがえをまとめる」ということが、ひじょうにたいせつなのである。
人がおこなう情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)の観点からは「文章にかきあらわす」とはアウトプットに相当します。
インプットとは、見たり聞いたり発見したり体験したりする段階です。これは素材あつめとか取材ということもできます。
梅棹忠夫さんは、「かんがえをまとめる」ため具体的な技術として「こざね法」を提案しています。
まず紙きれを用意する。その紙きれに、いまの主題に関係のあることがらを、単語、句、またはみじかい文章で、一枚に一項目ずつ、かいてゆくのである。論理的にまとまりのある一群のこざねの列ができると、それをクリップでとめて、それに見出しの紙きれをつける。あとは、こういうふうにしてできたこざねの列を、何本もならべて、見出しをみながら、文章全体としての構成をかんがえるのでる。
「こざね法」は今日では、付箋(ポストイット)をつかうとやりやすいです。あるいはパソコン上でおこなうこともできます。Word でしたら「デザインレイアウト表示」に、Pagese でしたら、「ページレイアウト」表示を選択すると、画面上で縦横左右に「紙きれ」(テキストボックス)を自在にうごかして、あらたな組みあわせを見つけることができます。
「こざね法」のポイントは、言葉を単位化して点的な情報(点情報)にしてしまい、それらを空間的に自由に移動、配置するところにあります。ここで言葉は、情報のひとまとまりを代表するシンボルあるいは標識(ラベル)としての役割をはたしています。
言語とは本来は、前から後ろへと時系列でながれていくものです。しかし「こざね法」では、かんがえをまとめるために、そのような時系列ではなくて空間を利用しているのです。こうして、たくさんの点情報を空間的に構造化するとかんがえがまとまります。
「こざね法」の「紙きれ」をつくるときには、ツイッターやフェイスブック、ブログなどにとりくんでいるのでしたら、主題に関係のある情報をそれらからピックアップするのもよいです。たとえばブログを利用する場合は見だしを「紙きれ」に書きだします。ブログの1記事が、1枚のカードのように記述されファイルされているとやりやすいです。
言語とは本来は、前から後ろへと時系列でながれていくものです。しかし「こざね法」では、かんがえをまとめるために、そのような時系列ではなくて空間を利用しているのです。こうして、たくさんの点情報を空間的に構造化するとかんがえがまとまります。
「こざね法」の「紙きれ」をつくるときには、ツイッターやフェイスブック、ブログなどにとりくんでいるのでしたら、主題に関係のある情報をそれらからピックアップするのもよいです。たとえばブログを利用する場合は見だしを「紙きれ」に書きだします。ブログの1記事が、1枚のカードのように記述されファイルされているとやりやすいです。
そしてかんがえがまとまったら、今度は、前から後ろへと時系列で文章を書いていくことになります。
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