東京・池袋、サンシャインシティ文化会館7階にある古代オリエント博物館で開催中の「アマゾン展 森に生きる人々と暮らし」を先日みました(会期:2014年11月24日まで)。


自然環境と人間の共生が本展のテーマです

アマゾン川は世界最大のひろさをもち、ふかい森にはぐくまれたゆたかな自然にめぐまれています。この自然環境のなかで先住民インディオは、野性の植物や動物とかかわり、精霊との交流など独自の世界観をもちながらくらしています。

狩りや漁、採集にかかせない道具、祭りにつかう色彩ゆたかな羽根飾りや仮面の数々、これらはアマゾンでの生活の知恵の結晶です。独自のデザインのなかに自然のなかからうまれてきた美意識を見ることができました。

本展の展示品は、旧アマゾン館館長だった山口吉彦さんの収集品です。2万点ものコレクションのなかから、今回は、民俗資料を中心に厳選し、インディオがはぐくんだゆたかな文化を紹介していました。

これらの展示から、主体であるインディオと彼らをとりまく自然環境とが相互浸透的に作用しあって、独自の文化(生活様式)がそだったことを読みとることができました。

141105 相互浸透

図 インディオと自然環境とが相互浸透的に作用しあって独自な文化がそだった。


旧アマゾン館は山形県鶴岡市にあった展示館であり、わたしは17年前に鶴岡市に出張したとき見学し感銘をうけたことがありました。今回、東京で再会することができ、とてもなつかしかったです。アマゾン館は今年3月をもっておしまれつつも閉館したそうです。

自然環境と人間との共生は人類の根本的なテーマですから、このような収集品は一時的な展示におわらせずに、人類の遺産として今後とも保存し、展示・研究をすすめていくべきだとおもいます。