【指揮】ルイ=ラングレ
【演出】パトリース=コリエ / モーシュ=ライザー
【出演】
 ハムレット:サイモン=キーンリーサイド
 オフィーリア:マルリース=ペテルセン
 王妃ガートルード:ジェニファー=ラーモア
 新王クローディアス:ジェイムズ=モリス
 レアティーズ:トービー=スペンス
 ※ MET=ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場

デンマーク王室を舞台に、前国王の父親を謀殺された王子の復讐がえがかれます。シェイクスピアの四大悲劇のひとつをトマがオペラ化した作品です。1868年、フランス・パリのオペラ座で初演されました。『ハムレット』をオペラ化した作品は数多く作曲されていますが、このトマの作品がもっとも有名です。

トマ(1811年8月5日 - 1896年2月12日)はフランスのオペラ作曲家であり、『ハムレット』は代表作です。フランス東部のメスに生まれ、1856年以降は母校パリ音楽院で教鞭をとることになり、作曲科の教授に就任、1871年には同音楽院の院長に就任し、亡くなるまでその地位にありました。

今回のMETライブビューイングでは、ハムレット役のスターバリトン、キーンリーサイドが血糊のような赤ワインにまみれながら熱唱する第2幕、恋人・オフィーリアが第4幕で歌う「狂乱の場」などが見どころでした。

すでによく知られた有名なストーリーですが、あらためてオペラでとらえなおしてみると、人間の意識の深層を綿密に音楽で描写していて印象的でした。

これからも、シェイクスピア作品のオペラ化に注目していきたいとおもいます。


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