ある課題のもとで見聞きしたり情報収集(取材)をすると さまざまな情報が心(意識)のなかに入ってきます(インプットされます)。

これらの情報を処理する場合に日記や旅行記を書くのであれば、それらを時系列につらねて書きだしていけばよいです。

しかし、時系列にはとらわれずに考察をしたり、アイデアや仮説を発想したいのであれば、時間軸にはとらわれずに、相対的に似ている情報(ファイル)をあつめるようにします。つまり、情報(ファイル)の類似性に着目してあらたな結合をつくるのです。これが「編成法」の基本です。

そもそも、あたらしいことを理解したり記憶したりするときには、すでにもっている情報のなかから似ている情報をうかびあがらせて、それに、あらたな情報をむすびつけるということが、脳あるいは心のなかでおこっていると言われています。人間は誰でも、似ているのか異なるのかということがわかる能力を本来的にもっています。

このように、類似性の原理をつかって情報処理をすすめるのが「編成法」です

類似性の原理は、認識や記憶、想像、発想、創造などのあらゆる情報処理の基礎となる重要な原理です。


▼ 参考文献
今西錦司著『生物の世界』(講談社文庫)講談社、1972年1月15日

川喜田二郎著『発想法』(中公新書)1967年6月26日

栗田昌裕著『栗田博士のSRS記憶法 - 潜在能力をぐんぐんひきだす』ダイヤモンド社、1993年3月1日