「ラベル法」あるいは「編成法」によって、何枚かのラベルあるいは表札(要約ラベル)がアウトプットされた場合、それらをさらに処理して図解にする方法があります。

ある情報群が、図解をつくることによってイメージとしてグラフィックにとらえられるようになり、アイデアや仮説が出やすくなり、情報処理を一層すすめることができます。


「図解法」の手順はつぎのとおりです。これも情報処理の過程になっています。

141008 図解法の手順

図1 図解法の手順




たとえば、つぎの7枚のラベルあるいは表札(要約ラベル)が用意された例について説明します。テーマは「時代の潮流を洞察する」です。
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図2 用意されたラベルの例



アウトプットとしてはこれらを箇条書きにするだけでもよいですが、図解としてアウトプットするとさらにわかりやすくなり、アイデアが出やすくなります。図解は、発想の手段としてつかえます。

図解をつくるためのラベル(あるいは要約ラベル)の総数は7±2枚とします。7は、人間が一度に知覚できる情報の最大数といわれています(マジカルナンバー)。図解では、パッと見てわかりやすいことを最優先にしますので、ラベルの数をしぼりこみます。ラベルの数が10枚以上の場合は「編成法」をつかって枚数を減らしておきます。




1.ラベルを見る

これら(図2)のラベルすべてをしっかり見て、心(意識)のなかにインプットします。

次に、それぞれのラベルに見出しをつけていきます。見出しは、ラベルに記されたメッセージの本質を要約した言葉であり、キャッチフレーズのように人の心をとらえやすい印象的な語句がのぞましいです。新聞の見出しのつけ方が大いに参考になります。


あたらしいラベルを用意し、見出しであることがわかるように赤色で記入し、元のラベルの上にのせていきます。
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図3 見出しをつけた例(1)



 
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図4 見出しをつけた例(2)

 


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図5 見出しをつけた例(3)

 
 

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図6 見出しをつけた例(4)

 


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図7 すべてのラベルに見出しをつける



このようにして、すべてのラベルに見出しをつけます。




2.空間配置する

つぎに、見出しのラベルを空間配置します。ラベルを、さまざまにうごかしながらもっともわかりやすい配置をさがします。つぎの点に留意します。

 (1)もっともすわりのよい配置
 (2)もっとも多くの関係が表示できる配置
 (3)叙述化がしやすい配置
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図8 空間配置の例



一般的に人間は、左上から右下に図面を見る傾向にありますから、そのことも考慮して配置するとよいです。

叙述化をしてみた一例はつぎのとおりです。

現代は、解体の時代であり民族紛争の時代です。このようなきびしい時代にもとめられるのは情報処理能力の開発であり、また、それを踏まえた社会格差の是正、女性の社会参画です。そして、ひとりひとりが全人的な生き方を追求し、一方で人類は自然との共生を模索します。




3.図解をつくる

テーマを上部に記入します。関係がつよい見出しラベルの間に関係記号を記入します。関係記号は線あるいは矢印などが一般的です。必要に応じて背景などを記入します。

図解の一例はつぎのとおりです。

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図9 図解の例




見出しをつくった元のラベルを表示させてもよいです。

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図10 図解の例(元ラベルを表示させたタイプ)







以上のように、「図解法」では図解がアウトプットされます。

たとえば、報告書などを書くときには本文とともに図解ものせるとわかりやすくなることがあります。プレゼンテーション(口頭発表)をするときには、パワーポイントやキーノートなどで図解のみをしめし、図解をさしながら口頭で(言語で)説明をするようにします。

あらたにおもいついたアイデアや仮説は図解上にメモしておきます。



▼ 参考文献
川喜田二郎著『発想法』(中公新書)中央公論社、1967年6月26日