緒方信一郎著『業界のプロが本音で教える 絶対トクする!海外旅行の新常識』は、航空ジャーナリストで旅行作家の著者が、LCCのつかい方を中心に、格安でたのしく旅行ができる方法をアドバイスしていて、とても参考になります。


目次はつぎのとおりです。

第1章 格安航空会社(LCC)という新常識
 〜LCCを使う旅の新しいスタイル
 
第2章 海外航空券の新常識
 〜ここまで下がった正規割引航空券。LCCや格安航空券とのおトクな使い分け
 
第3章 航空券サイトの新常識
 〜航空券サイトを使いこなせば、おトク度はグングン上がる
 
第4章 航空サービスの新常識
 〜タダ&安く快適旅行にアップグレードする方法
 
第5章 ホテルの新常識
 〜海外予約サイトの来襲で相場急落! 高級ホテルは使いやすくなり、新種の格安宿も出現
 
第6章 激安ホテルと激安ツアーの新常識
 〜1泊1000円台のホテルと1万円台のツアーが登場する時代の旅の楽しみ方
 
第7章 空港の新常識
 〜羽田空港の本格国際化で激変する空港の使い分け


役に立つ「新常識」の要点はつぎのとおりです。

2010年は“LCC元年”でした。LCCとは格安航空会社のこと。いわゆる格安航空券よりも、LCCの航空券あるいはツアーがいちばん安くなりました。

大手航空会社の航空券を買うときは正規割引航空券が第一優先です。

航空券は航空券ウェブサイトで買う。

航空券のアップグレードを利用する。

ホテル予約はホテル予約サイトが激安。

激安ツアーはアレンジすれば満足度の高い旅になる。

2010年10月に再国際化された羽田空港を利用する。



以下に、参考になるノウハウをまとめておきます。


1. LCCをつかいこなす

LCCの参入は旅行業界に歴史的転換をもたらしました。海外旅行は一段と手軽で身近になりました。

LCCをつかいこなす鉄則として著者はつぎの3点をあげています。

(1)サイトで情報を「調べる」
(2)荷物はなるべく「持たない」
(3)遅れや空港の遠さを「覚悟する」

「調べる」「持たない」「覚悟する」ということです。

特に「調べる」にあたってはキャンペーンを見のがさないようにします。信じられない激安航空券が発売されることがあります。そのためにはLCCのメルマガに登録しておくとよいです。



2. 周遊旅行をうまくつかう

周遊旅行をすれば、一度の旅行で二度おいしいということになります。たとえば、目的地に行く途中で飛行機をおりて滞在する旅行をストップオーバーといいます。24時間以上の滞在を正確にはこうよびます。

もうひとつは、たとえば、ヨーロッパに行ったときにパリに着いて、チューリッヒから帰国便にのるといった飛行パターンをオープンジョーといいます。

この2つの飛行パターンをつかえばいろいろな周遊旅行をたのしめます。



3. ウェブサイトをつかってお得な航空券にたどりつく

まずは、総合型(ポータル)サイトで相場をチェックします。たとえば、 Yahoo!トラベルトラベルコちゃんで料金の相場をしらべます。

つぎに、航空会社のサイトをしらべます。正規割引料金を確認します。

つぎに、オンライン予約ができる旅行会社のサイトをしらべます。たとえば、JTB海外航空券(トルノス)イーツアー、 WTSのフリーバードDeNAトラベル楽天トラベル 海外航空券など。

また、ANA JAL のマイレージ会員になって、キャンペーン運賃、マイレージ会員むけサービスなどを確認します。おもわぬひろいものをすることがあります。



4. すきな座席をとる

オンラインで座席指定が事前にできる航空会社が増えています。

何度でも座席は変更できますから、航空券予約後も、よりよい席をもとめて座席照会ページでチェックします。

出発の24時間前頃からウェブ・チェックインを乗客が自分でできるようにしている航空会社の場合、座席の移動をするトラベラーが多いので、そのときに、自分の希望の座席があくことがあります。24時間前はねらい目です。



5. ホテルもサイトで予約する

外資系サイトでは、 エクスペディアは高級ホテルの割引料金が出やすいです。ほかに、 ホテルズドットコムAgoda などがあります。

日本のサイトでは、 アップルワールド楽天トラベル 海外ホテルH.I.S. VACATION などがあります。


海外旅行がとても手軽にできる時代になりました。上記を手がかりにして、まずは、相場を知るところからはじめ、自分の気に入った旅行を組みたててみるのがよいでしょう。



▼ 文献
緒方信一郎著『業界のプロが本音で教える 絶対トクする!海外旅行の新常識』 (地球の歩き方BOOKS)ダイヤモンド・ビッグ社、2010年12月17日
業界のプロが本音で教える 絶対トクする!海外旅行の新常識 (地球の歩き方BOOKS)