大ヒット上映中の『GODZILLA ゴジラ』を見ました。

▼ 映画『GODZILLA ゴジラ』公式サイト

1954年にゴジラが日本で誕生して今年で60年、日本が世界にほこる"キング・オブ・モンスター"「ゴジラ」が、ハリウッドの超一流スタッフ・キャストによって現代によみがえります。ギャレス=エドワーズ監督は、オリジナルへの敬意をはらい、文明批判や自然への畏敬の念という原点のテーマを最新技術で再構築したそうです(注)。


物語は、富士山のそばにある原子力発電所の大事故からはじまります。

東日本大震災、福島第一原発事故を連想させるシーンがつづきます。「3.11」をへて、わたしも「ゴジラ」を見る目ががらりと変わりました。

人類は、自然を支配しコントロールできると誤解して、自然からエネルギーをとりだそうとしますが、失敗、大災害がふりかかりまます。自然をコントロールできると錯覚した人類の傲慢さに警鐘がならされます。


しかし、それ以上に本作で印象的なのは、人類が、まったく無力な存在としてえがかれていることです。

芹沢博士(渡辺謙)の弱々しさ、存在感のなさ、
「なんだこの学者、いったい何をやっているんだ」
と最初のうちは感じましたが、そういうことだったのです。

人類は、怪獣と、怪獣同士の戦いを見あげておびえていただけではないですか。何の問題解決もできず、まったく無力な存在でした。



注(文献): Pen (ペン) 2014年 7/15号「ゴジラ、完全復活!」
誕生秘話から全28シリーズ、最新作を紹介・解説、ゴジラの歴史について簡潔にまとめられています。

▼ 『ゴジラ』第1作もあわせて見ると理解がすすみます