《プラハの春》音楽祭に、日本人指揮者・小林研一郎が大抜擢されたことで話題になった、連作交響詩《わが祖国》全曲演奏をライブ収録したDVDです。

《プラハの春》音楽祭は、チェコの作曲家・スメタナの命日である5月12日に、スメタナ作曲《わが祖国》の演奏で幕をあけます。2002年のオープニングコンサートでは、ヨーロッパ人以外でははじめて小林研一郎が指揮者として大抜擢となり、「日本人初の快挙」と報道されました。

スメタナは「チェコ国民楽派」の祖として知られ、 愛国心とチェコ民族独立の意志を音楽のなかにこめて作曲しています。

このような民族色ゆたかな個性的な音楽を、しかも《プラハの春》オープニングコンサートにおいて外国人(ほかの民族)が指揮するだけでも話題になりますが、そのような民族や人種をこえて大きな感動をあたえる演奏になっています。

すぐれた音楽には普遍性があり、民族の個性をこえて万人に理解され受けいれられることをみごとにしめしているといえるでしょう。個性と普遍性とは高い次元では決して矛盾しないことをおしえてくれます


DVD:スメタナ作曲『連作交響詩〈わが祖国〉』小林研一郎指揮&チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、2002年「プラハの春」音楽祭オープニングコンサート・ライブ(2002年5月12日、プラハ、スメタナ・ホールに収録)