発想法 - 情報処理と問題解決 -

情報処理・学習・旅行・取材・立体視・環境保全・防災減災・問題解決などの方法をとりあげます

タグ:速読法

NHK「100分de名著」は読書ガイドとしておすすめできます。


「100分de名著」は、古今東西の名著の魅力を〈25分 X 4回 = 100分〉で紹介していくNHK(Eテレ)のテレビ番組です。さまざまな名著をわかりやすくかつたのしく解説していて、とても密度の高い内容の番組になっています。

本日(2/3)からは、「嫌われる勇気」などで大きな話題に近年なっている "アドラー心理学" をとりあげます。

NHK「100分de名著」 >>


番組もよいですがテキストもよくできています。テキストだけでも読む価値があります。

読書ガイドとしておすすめします。
Amazon:『100分de名著』 >>
 

現在、Kindle ストアでセールがおこなわれていいます。
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読書は、情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)の一環としておこない、課題設定と情報処理とをセットにして実践するとよいです。


『知と思考を鍛えるための読書術』(週刊東洋経済eビジネス新書)は、多方面の専門家が読書術について自由に論じていて、現代的な本の読み方をかんがえる上で参考になります。それぞれの章にはおすすめの本が具体的に紹介されていて書籍ガイドとしてもつかえます。


 

日本では現在、年間約8万点もの出版物が出版されています。本をえらびだすのにも一苦労です。ひとつのその解決法は書評を参考にするこです。本書『知と思考を鍛えるための読書術』も役立ちます。書評や書籍案内のたぐいの記事や本は結構あります。書評をつかってイベントをおこなったという事例もあります。

本をえらびだしてせっかく読んでも読書の効率がわるい人をみかけることがあります。ボヤーッと理解した状態のままにしているのです。すこしぐらい間違えてもいいので「わたしの今の理解ではこういうことだ」とはっきりさせた方がいいです。そのためにはアウトプット(書きだし)をするようにします。アウトプットすることによって記憶も定着します。読書は、アウトプットとかならずセットでとりくんでいきたいものです。




そもそも何で本を読むのか。

欧米諸国の先進事例をおっていた時代はとうの昔におわっています。生徒や学生が知識を増やすのはいいとしても、すくなくとも社会人は、知識を得ることが目的ではなく、何らかの刺激をうけるために本を利用するというようでなければいけません。

あるいは あらたな発想をえる手がかりを本にもとめます。たとえば頭の中にあアイデアがある場合、それを形にするためには読書というインプットがいります。自分の発想を本からクリエートすることが大事でしょう。本を読むこと自体が目的化しては駄目な時代になりました。

そのための前提として必要なことは課題設定です。あなたが人生で本当にもとめているものは何か、それが課題になります。死ぬまでに何を知りたいのか、何をやりたいのか。そのことを真剣にかんがえて人生のテーマを見つけてほしい。

そして課題にもとづいて、広範な領域について本を通してまなぶことは、従来のような教養をえることではなく、実践的な思考力をきたえることにつながります。現代においては、問題の複合化や領域ごとの相互連鎖がすすみ、ひとつの専門分野だけでは解決できない課題が増加してきています。多様な思考方法を身につけて「何が本質的な問題なのか」を提示できるようになることが大事です。




情報処理の観点から読書をとらえなおすと、本を読むことは自分の内面に情報をインプットすることです。そして何かを書き出すということは情報をアウトプットすることです。インプットとアウトプットの間にはプロセシングが心の中でおこります。理解したり、記憶したり、想像したり、発想したりすることなどです(下図)。
 

160131 読書
図 情報処理の一環として読書をする
 

現代の読書術は、欧米の事例をおいかけたり知識をつめこむのではなく、発想の手がかりをえるクリエイティブな読書でなければならないということは、情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)の一環として読書をするということです。

ポイントは、本を読んだらアウトプットをかならずするというところにあります。せっかく本を読んでもそのままにしておくとボヤーッとした情報が心の中で堂々巡りをし、情報の流れが生じません。情報はアウトプットしてどんどん流していかなければなりません。情報の流れをおこすことが大事なことは何事についてもいえます。たとえばテレビをボーッと見ているのもよくありません。情報をインプットしたらからなずアウトプットをするようにします。

そもそも何かをクリエートするということはよくできたアウトプットをするということです。

そして課題設定が重要です。課題設定をして読書をすればプロセシングがおのずとすすみます。ただ単に必要にせまられて読んでいるだけだとプロセシングがすすみません。課題設定と情報処理をセットにして実践していくことが大切でしょう。


▼ 引用文献
『知と思考を鍛えるための読書術』(週刊東洋経済eビジネス新書)東洋経済新報社、2014年1月11日
知と思考を鍛えるための読書術―週刊東洋経済eビジネス新書No.53




Kindle 電子書籍をつかえば、いつでもどこでも移動しながらでも本を読むことができます。蔵書管理も簡単です。


和田稔著『本好きのためのAmazon Kindle 読書術』《増補改訂版2015》(金風舎)は、Kindle のつかい方に関する技術的な説明をしています。これから Kindle をつかってみようという方、つかい方がよくわからないという方におすすめします。Kindle とは、Amazon.com が開発・販売する電子書籍リーダー端末およびそのサービスの総称です。 
 

目 次
第1部 電子書籍による多読のすすめ 
 第1章 Kindleと電子書籍の基礎知識 
 第2章 KindleはAmazonのクラウドサービスだ! 
 第3章 ソーシャルメディア時代のアウトプット読書術 

第2部 多読で得た情報をKindleで整理する方法 
 第1章「Kindle for PC/Mac」の登場で変わる読書のスタイル 
 第2章 読書環境の使い分けでインプットとアウトプットの質を高める 
 第3章 その他のドキュメントもKindleに送信する 

おわりに 
 〜Kindleは読書の概念を変えようとしている  


現在では、Kindle 電子書籍は PC あるいは Mac でも読めます。スマートフォンやタブレットでももちろん読めます。Kindle 専用端末はかならずしも必要ありません。 Kindle 端末をあわてて買わないほうがよいです。
 
Kindle 電子書籍は、無料サンプルとして目次と最初の部分を見ることができます。書籍を購入する前に無料サンプルを見るとよいです。

また紙の本とはちがってセールをよくやっています。先日も通常400〜500円の雑誌類を99円で販売していました。セールでない場合でも紙の本よりも低価格である場合が多いです。
 
電子書籍であればいつでもどこでも本が読めます。本を保管しておく場所も必要ありません。出張や旅行が多い人にとってはとくに便利です。インターネットにつながりさえすれば世界中どこからでも電子書籍を購入することができます。おもたい紙の本をもちあるく必要はなくなりました。

最近の進歩としては電子書籍もクラウドにくみこまれるようになったことがあります。すべての端末で同期が自動的になされます。ブラウザーで電子書籍を読むこともできます。

情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)の一環として読書にもとりくむことがより現実的になってきました。




本書には、技術的なことがいろいろ書いてありますが、それらのすべてをつかう必要はありません。自分にとって必要なつかい方をピックアップして、電子書籍をまずはたのしんでみるのがよいでしょう。


▼ 引用文献
和田稔著『本好きのためのAmazon Kindle 読書術』《増補改訂版2015》金風舎、2015年9月5日
《増補改訂版2015》本好きのためのAmazon Kindle 読書術: 電子書籍の特性を活かして可処分時間を増やそう! AmazonKindle術シリーズ





何かをまなぶときに、イメージでその分野をまずとらえて、つぎに言語で詳細を確認していくと理解が急速にすすみます。

こどもくらぶ著・高橋日出男監修『気候帯でみる!自然環境シリーズ』(少年写真新聞社)は、写真とイラストをふんだんにつかって気候帯について非常にわかりやすく説明しています。小学生むけの本ですが大人が見ても十分勉強になります。

本書にかぎらず多数の写真やイラストをつかって解説している本は、あたらしいことをまなぶときにとても役立ちます。何をまなぶにしても、イメージでまずとらえて、その次に言語(テキスト)でくわしく確認するという順序をふむとよいです。

イメージ → 言語
 
このような観点から、イメージをつかって説明をしている児童書は大変参考になります。わたしは、紀伊国屋書店や三省堂書店などの大型書店の児童書コーナーにときどき行くようにしています。あるいは図鑑や写真集やマンガもつかえます。サイエンスでしたら『ニュートン』(ニュートンプレス)がすぐれています。『ナショナルジオグラフィック』(日本語版/日経)もよいです。

このようなグラフィックな本や雑誌をつかって対象のイメージをとらえたら、今度は、百科事典なりそのたの参考書なりをよく読んで言語(テキスト)でくわしく理解していくようにします。こうした手順をふんだ方が情報のインプッットと記憶はよくすすみます。

イメージでとらえて言語で確認するという方法は、イメージをえがいて言語で表現するという方法に発展させることができます。プロセシングはイメージですすめ、アウトプットは言語でおこなうということです。
 
情報処理をすすめるためには、イメージを土台にして、それに言葉をのせていくという方法を採用するとよいでしょう。


▼ 参考文献
こどもくらぶ著・高橋日出男監修『気候帯でみる!自然環境シリーズ』少年写真新聞社、2013年
気候帯でみる!自然環境(シリーズ全5巻)



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光をつかった情報処理は、情報処理のなかでもとくに重要な方法だとかんがえられます。

以前、国立科学博物館で「ヒカリ展」が開催され、光の基本についての展示・解説がありました。「光とは何か?」物理学者は光そのものを研究しています。また物理学の本をよむと、光についていろいろなことが書いてあります。
 
一方で、光をつかうという立場もあってよいとおもいます。その場合には、光そのものの物理学よりも、わたしたち人間の目に光が入ってきてから、どのようにそれが処理されるのかが問題になります。脳科学者などが研究をしています。誰の目にも光は入ってきています。その光にのって大量の情報がわたしたちにとどけられ処理されているのです。

* 

わたしたち人間は、聴覚・味覚・臭覚・皮膚感覚などもつかって情報のインプットをおこなっていますが、光をつかった情報のインプットは情報処理のなかでもとくに重要なルートになっているといえるでしょう。

風景を見たり自然を観察したり、あるいは写真集を見たりステレオ写真で立体視をすることはとても重要なことです。


つぎに問題になるのが文字(言語)です。文字は目で見ただけでもわかりますが黙読や音読もできます。視覚でもとらえられるし聴覚でもとらえられるということです。

しかし文字も、上記の光の情報処理のルートにのせて処理しようというのが速読法とよばれる方法の本質なのでしょう。

聴覚(音を処理するルート)では、時系列(1次元)で順番に情報をとりいれて処理しますが、光をつかうと、3次元空間をフルにつかって大量の情報をまるごと一気にとりいれ処理することが可能になります。光のルートをつつかえば大量の文章も迅速に処理できるというわけです。

風景や自然や写真を見てさまざまなことが認識できるように、文字も文章も見るだけで、あるいは視覚空間の一部として認識できたらどんなに情報処理はすすむでしょうか。





何かを理解しようとおもったら、イメージでまず先にとらえ、そのつぎに言葉で確認するという順序をふむとよいです。

松井孝典(文)・柏木佐和子(絵)『親子で読もう 地球の歴史』(岩波書店)は、親子の対話という形式を通して地球の歴史について理解していくための本です。


目 次
1 地球大気と海底探査
2 太陽系のはてから地球を見る
3 第2の地球はあるか
4 地球の進化と未来


わたしがもっともおもしろいとおもったのは第4章の「ぼくたちの未来」というところであり、地球の寿命はあと50億年くらいで、今は、地球の歴史の折り返し点にきているというところです。
 

地球は(中略)後50億年くらいだけど,太陽が明るくなるにつれて,生物圏という箱がなくなり,ついで海とか陸とかいう箱がなくなり,最後にはちきゅうもまたどろどろに溶けてガスになる.今はちょうど地球の歴史の折り返し点で,これまでの歴史を逆にたどるのが地球の未来ということなんだ.


つまり地球の一生はその半分がおわり、人類という特殊な生物はその中間点で出現してきたということです。

また「これまでの歴史を逆にたどるのが地球の未来ということ」であるとのべ、過去の過程と未来の過程とのあいだには対応関係があると説明しています。これは、未来を予想するうえでとても参考になる仮説です。


IMG_3319 (1)



著者の松井孝典さんは日本を代表する地球惑星科学者であり、本書の内容は十分に信頼できる立派なものです。松井さんご自身の学説ものべられていて非常に興味ぶかいです。

ただし一般の読者にとってはややレベルが高くむずかしく感じるかもしれません。言語を通して理解していく対話形式も本書を若干むずかしく感じさせる要因になっています。

そこでまず先に、本書に掲載されている多数の絵を最後までじっくりすべて見てしまい、そのあとで本文を読むようにするとよいです。よくできた絵が本書にはたくさん掲載されています。最初から言葉や理屈でとらえようとすると理解がおそくなります。

地球の歴史にかぎらず何かを理解しようとおもったら、イメージでまず先にとらえて、そのつぎに言葉で確認するという順序をふんだほうがよいです。


イメージでとらえる → 言葉で確認する


言葉は、確認のためのもっとも基本的な道具です。言葉で確認するとイメージもそれまで以上に鮮明になってきます。



▼ 引用文献
松井孝典(文)・柏木佐和子(絵)『親子で読もう 地球の歴史』岩波書店、2012年8月7日
親子で読もう 地球の歴史

▼ 地球の歴史をイメージでとらえるための参考文献
田近英一監修『地球・生命の大進化 46億年の物語』(新生出版社)


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インプットの場面では、できるだけ大量にインプットした方が情報処理のポテンシャルが高まります。

人を、情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)をする存在としてとらえた場合、インプットとは、自分の意識(心)の中に外界(環境)から情報をとりいれることです。たとえば他人の話を聞いたり、本を読んだり、映像を見たり、旅行で見聞をひろめたり、博物館などに行って展示品を見たり、食事を味わったり、風を感じたり・・・。感覚器をつかってわたしたちはさまざまなな情報をインプットしています。

情報処理においてインプットされる情報量が少ないとその後のプロセシングとアウトプットはすぐにおわってしまいますが、インプットされる情報量が多いとその後のプロセシングとアウトプットの可能性は大きくなります。将来的なアウトプットの可能性を高めるためには入ってくる情報量は多ければ多いほどよく、大量インプットをした方が情報処理のポテンシャル(潜在能力)は高まるわけです(下図)。

151116 大量インプット
図 大量インプットをして情報処理のポテンシャルを高める


情報量が多すぎると処理しきれないのではないかと心配になるかもしれませんが、睡眠中に自動的にプロセシングがすすみますし(注1)、またインプットされた情報のすべてを処理してアウトプットする必要はありません。

アウトプットでは必要な情報のみを選択してつかえばよく、たとえばこれについては書いておこうとおもったり、何かひらめいたときや、行動する決心がついたことについてのみアウトプットすればよいわけです。

このような観点からは、「知識偏重のつめこみ教育」と何かと批判の多い現代日本の学校教育もいかすことができます。<インプット→プロセシング→アウトプット>という情報処理の全体的な展望があれば徹底的なインプットをして知識を増やすことはよいことであり、それは情報処理のポテンシャルを高めることになります。そもそも勉強するとはインプットし記憶することです。

インプット量が少なければポテンシャルは高まらず、その後のプロセシングとアウトプットの可能性も小さくなってしまいます。

したがって勉強できるときに勉強しておく、インプットできるときにできるだけインプットしておくことが大切です(注2)。インプットの場面では決して萎縮しないことが大事であり、自分にやってくるものはとりあえずすべてインプットしてしまうという意識をもって生活していた方がよいでしょう。


▼ 注1:関連記事
ぐっすり寝て情報処理をすすめる

▼ 注2
大量インプットのためには速読法も役立ちます。速読は、ただ速く読めばよいというのではなく、情報処理の全体的な展望あるいは情報処理の体系のなかで実践すべきものです。


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田沼靖一(監修・執筆)『生命科学がわかる100のキーワード』(Newton別冊/ニュートンプレス)は、近年めざましく進歩している生命科学の入門書です。わかりやすい視覚的な図をもちいて以下の100のキーワードを解説しています。

Contents
Part 1 生命を知るためのキーワード
 01 DNA
 02 核酸
 03 染色体
 04 遺伝子
 05 ゲノム
 06 RNA
 07 アミノ酸
 08 タンパク質
 09 糖質
 10 脂質
 11 無性生殖
 12 有性生殖
 13 性の決定
 14 単為生殖
 15 SOD
 16 サーチュイン
 17 老化
 18 寿命
 19 生命系統樹

Part 2 細胞を知るためのキーワード
 20 原核細胞
 21 真核細胞
 22 セントラルドグマ
 23 複製
 24 修復
 25 転写
 26 翻訳
 27 遺伝暗号
 28 細胞小器官
 29 核
 30 クロマチン
 31 ミトコンドリア
 32 ミトコンドリアDNA
 33 小胞体
 34 ゴルジ体
 35 ペルオキシソーム
 36 リソソーム
 37 葉緑体
 38 代謝
 39 分子シャペロン
 40 細胞増殖
 41 細胞分化
 42 アポトーシス

Part 3 病気を知るためのキーワード
 43 病原体
 44 ピロリ菌
 45 O-157
 46 ノロウイルス
 47 新型インフルエンザウイルス
 48 抗生物質
 49 免疫
 50 ワクチン
 51 アレルギー
 52 メタボリックシンドローム
 53 動脈硬化
 54 アルツハイマー病
 55 がん
 56 がん遺伝子
 57 がん抑制遺伝子
 58 がんの治療法
 59 不妊症
 60 卵子の老化
 61 生殖医療
 62 内視鏡検査
 63 MRI
 64 X線CT
 65 PET
 66 テーラーメイド医療
 67 ドラッグデリバリーシステム

Part 4 iPS細胞を知るためのキーワード
 68 杯
 69 発生
 70 細胞運命
 71 再生医療
 72 幹細胞
 73 ES細胞
 74 iPS細胞
 75 iPS細胞の応用例
 76 脳
 77 筋肉
 78 骨
 79 血液
 80 臓器移植
 81 脳死
 82 遺伝子治療

Part 5 バイオテクノロジーを知るためのキーワード
 83 遺伝
 84 伴性遺伝
 85 突然変異
 86 エピジェネティクス
 87 クローン
 88 制限酵素
 89 ベクター
 90 遺伝子組みかえ技術
 91 トランスジェニック動物
 92 ノックアウトマウス
 93 RNA干渉
 94 GFP
 95 PCR法
 96 DNAシークエンサー
 97 次世代シークエンサー
 98 一塩基多型
 99 バイオインフォマティクス
 100 遺伝子診断


地球上に生息している生物はすべて、DNA を遺伝情報としている “DNA生物” です。これらの生物の類縁関係を DNA の塩基配列から決めたのが生命系統樹とよばれるものです。

わたしたちの体はもともと一つの受精卵からはじまります。それが細胞分裂によって増殖していき、各器官や組織をつくる特殊な機能をもった細胞になっていきます。これを細胞分化といいます。一方で細胞には、みずから死ぬという基本機能としてアポトーシス(自死)が生まれつきそなわっています。つまり生命は、細胞の生と死の巧妙なバランスによってなりたっているのです。

生命科学の進歩によりヒトゲノムの解読が完了し、21世紀の医療は大きく変わろうとしています。患者の遺伝子診断の結果をもとにした、個々人の遺伝子体質にあった薬による適正な治療などが期待されています。また再生医療に関する研究開発が加速しています。とくに注目をあつめているのが幹細胞をもちいいた再生医療であり、ES細胞とiPS細胞の研究がすすんでいます。

バイオテクノロジーも進歩し、生命の設計図である遺伝子の解読と操作によって生命をデザインしなおすことが可能になりました。しかし、遺伝子組みかえ植物やクローン人間の問題など、社会的および倫理的問題も発生してきています。


本書は、とてもよくできたイメージ(画像)をつかって説明しているので学生や一般の人のための入門書として最適です。

まずは、キーワードとイメージに注目しながら本書の全体を一気に見てしまう、本書を概観してしまうのがよいでしょう。つぎに、各 Part 冒頭の解説や自分の興味のある項目について重点的に読んでみます。テーマ別に5つの Part にわかれてはいますが、それぞれのキーワードの解説は独立しているのですきなところから順不同で読むことができます。そしてふたたび本書全体を見て生命科学の動向を展望してみます。

151028 生命科学


ニュースなどでよくでてくる用語も本書のキーワードにたくさん含まれています。本書をつかって生命科学の「今」を知っておけばニュースもよく理解できるとおもいますし、自分が治療をうける場面になったときにも役立つでしょう。


▼ 引用文献

田沼靖一(監修・執筆)『生命科学がわかる100のキーワード』(Newton別冊)、ニュートンプレス、2013年7月15日
生命科学がわかる100のキーワード―生命,病気,iPS細胞など,テーマ別でわかりやすい (ニュートンムック Newton別冊)


▼ 関連記事
現代の生命科学を概観する -『生命科学がわかる100のキーワード』(Newton別冊)-
キーワードとイメージとをセットにして記憶する
すすみたい分野の100のキーワードをおぼえて前進する


情報処理の聴覚系はつかわずに視覚系だけをつかって楽譜を見るように書籍を見ることが可能です。

世界的指揮者の小澤征爾さんがオーケストラを指揮するテレビ番組が放映されていました。

演奏会当日、会場で舞台にでる直前に小澤さんは、かなりの速さで交響曲の総譜(スコア)をはやめくりしながら一気に見ていました。最後のページまで20秒ぐらいで見おわっていたようです。

実際に音にだして演奏するとその曲は40分ぐらいかかるのですが、楽譜を見るのでしたら約20秒しかかかりません。

そのとき小澤さんは、音楽を聞くのではなく見ていたのであり、聴覚ではなく視覚でとらえていたのです。つまり音を処理する回路(聴覚系)はつかわずに光を処理する回路(視覚系)をつかったのです。楽譜(音楽の記号)がわかれば音楽も見ることができるというわけです。


たとえば読書でも同様なことが可能です。

ある書籍を、かなりの速度でページをめくりしながら最後まで一気に3分間で見てしまいます。文字がわかれば書籍(言語)は見るだけでも理解することが可能です。とくに漢字は音には無関係で(発音しなくても)意味がわかります。

しかし音読や黙読をした場合は1〜2時間かかるかもしれません。黙読とは、声帯はつかわずに頭のなかで音を発する方法です。


音符や文字を音に変換することは可能です。しかし一方で音にはあえて変換しないで、音符や文字を見るだけにすることも可能です。楽譜を高速で見るように書籍を高速で見るということです。

ここに速読法の原理とおもしろさがあらわれています。人間の情報処理の仕組みにかかわる問題です。

音楽は、美術が視覚系の芸術であるのに対して聴覚系の芸術であるといってよいでしょう。しかし上記のように楽譜に着目し、人間の情報処理の仕組みという観点から音楽をとらえなおすといろいろおもしろいことがわかってくるとおもいます。


▼ 参考文献
栗田昌裕著『頭がよくなる速読術』中経出版 [Kindle版] 、2014年4月10日
頭がよくなる速読術 (中経出版)
 
 




紙の書籍を情報の構造物としてとらえると速読と記憶がしやすくなります。

昨日、「ニュース情報の構造物として新聞紙をとらえる」という記事を書きました。この方法は紙の書籍にもそのままつかえます。

ニュース情報の構造物として新聞紙をとらえる >> 

書籍全体はビルディングであり、ビルディングには多数のフロアがあって、各フロアには部屋があり、それぞれの部屋のなかに文字がつめこまれているとイメージします。

書籍の場合は、新聞紙のように各ページがこまかく部屋にわかれてはいませんが、小見出しや段落で区切られたスペースを「部屋」と見なせばよいです。

  • 書籍全体:ビルディング
  • フロア:ページ
  • 部屋:小見出し・段落などで区切られたスペース

この方法は速読法と記憶法に通じますし、むしろ速読法と記憶法の基本といってもよいでしょう。

このような方法を実践するには電子書籍よりも紙の書籍の方がやりやすいです。電子書籍の場合は構造をイメージしにくいですが、紙の書籍の場合は視覚的・空間的に構造をとらえることができます。

たとえば、あのキーワードは上の方の右下にあった、このキーワードは下の方の左上にあったというように空間的に文字を認知し記憶ができるのです。

別の面では電子書籍もよいですが、書店(実店舗)や図書館にも積極的にでかけて紙の本を手にとってこの方法を実践してみるとよいでしょう。


▼ 参考文献
栗田昌裕著『頭がよくなる速読術』中経出版 [Kindle版] 、2014年4月10日
頭がよくなる速読術 (中経出版)

▼ 関連記事
新聞紙面のフレームをとらえてから記事を読む
ニュース情報の構造物として新聞紙をとらえる
紙面の空間の中で情報を見る 〜池上彰著『新聞活用術』〜
建物の階層構造との類比により世界史をとらえなおす - 大英博物館展 ─ 100のモノが語る世界の歴史(4)-


新聞紙をニュース情報の構造物としてとらえ、情報の階層構造を認知するようにすると、情報のインプットの仕方を改善することができます。

本ブログの前回の記事で新聞紙面を見るときに、フレームとそれらの空間配置をとらえてから記事を読む方法についてのべました。

新聞紙面のフレームをとらえてから記事を読む >> 

写真3の紙面ではどうでしょうか。 

IMG_3079
写真3 新聞の紙面(2015年9月25日付朝日新聞)

白黒で写真もないので前回の紙面にくらべてかなりわかりにくいように感じますが、それでもフレームとそれらの空間配置を意識すればかなり見やすくなります。

フレームを仮に記入してみました。紙面の大局的な構造を視覚的にとらえるようにします(写真4)。


IMG_3079b
写真4 紙面はフロア、フレームは部屋ととらえる


前回は、紙面を森と木にたとえましたが別のたとえも可能です。各フレームは部屋、紙面(ページ)はフロアと見なします。紙面を見るのはフロアのレイアウトを見るようなことです。すると新聞全体はビルディングです。つまりビルディングには多数のフロアがあり、各フロアにはいくつもの部屋があり、それぞれの部屋のなかにニュース情報がつめこまれているとイメージします。

このように新聞紙はニュース情報の構造物であるわけです。このようにとらえるとビルディングが階層構造になっているようにニュース情報が階層構造をつくっていると見ることができます。階層構造とは、あるモノ(要素)が複数あつまってひとつのユニット(集合体)をつくり、そしてそれらのユニットが複数あつまって中ユニットをつくり、さらにそれらの中ユニットがあつまってもっと大きなユニットを形成していく構造のことです。

このような見方は速読法に通じますし、情報をとらえる(自分の意識の内面にインプット)するあらゆる場面で応用が可能です。大局や構造をとらえてから個々の情報をとらえ、そして情報の階層構造を認知するのです。

情報のとらえかたを変え、情報処理能力をたかめるために新聞紙面は役立ちます。簡単なことのようですが、新聞紙面の見方のなかに情報インプットの原理がふくまれているといえるでしょう。ウェブサイトでニュースを読んでいるだけではこのようなことはむずかしいです。


▼ 参考文献
栗田昌裕著『頭がよくなる速読術』中経出版 [Kindle版] 、2014年4月10日
頭がよくなる速読術 (中経出版)

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