発想法 - 情報処理と問題解決 -

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タグ:環境保全

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日本科学未来館

日本科学未来館の企画展「トイレ? 行っトイレ! ボクらのうんちと地球のみらい」を先日みました(会期:2014年7月2日〜10月5日)。


本展は、トイレをとりあげた非常にめずらしい企画展でした。トイレは、身近な存在でありながら、あまりふかくかんがえずにつかっている道具です。

トイレは、わたしたちの日常生活でなくてはならないものであるだけでなく、地球環境問題にも大きくかかわっています。

世界で25億人もの人々がトイレをつかえない状況です。2100年には、人類の人口が100億人を突破すると予測されていて、健康と衛生、環境をどのようにまもっていくか大きな問題です。

今後、トイレのない地域にトイレを普及し、排泄物を農業などに有効に利用することが必要で、そのための簡易トイレの製造、技術開発がすすんでいます。

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今回は、トイレという、普通とは異なる視点から地球環境をとらえなおすことができおもしろかったです。

DVD『赤ちゃんの不思議』では、赤ちゃんの誕生から、最初の一歩をふみだすまでの成長過程を科学的に解明し紹介しています。

チャプターリストはつぎのとおりです。

1.イントロダクション
2.人生初めての呼吸
3.誕生当初の危機
4.将来備わる本能
5.ニューロンの発達
6.学習で得られる能力
7.驚くべき脳の柔軟性
8.失われる能力
9.顔と表情の識別
10. 最初の一歩への準備
11. 言語の獲得
12. クレジット


要点はつぎのとおりです。

新生児の脳は、環境に適応することによりつくりあげられる驚異の学習装置です。

鍵をにぎるのは神経細胞ニューロンです。各ニューロンはシナプスとよばれる接合部で電気的に情報を伝達します。生後1年で脳の大きさは2倍以上に生長します。脳の成長はニューロンの活発な結合によるものです。

体をうごかすごとに、ある結合はつよめられ、そのほかは退化していくのです。

未成熟な状態こそ、周囲の世界から学習する能力を人間にもたらしているのです。

人間の場合、一定の本能はそなわっているものの、行動の大半は学習によって身につけます。

周囲の環境が脳の配線を決定するのです。

新生児の脳には並はずれた柔軟性があり、周囲の環境に適応すべくみずから神経を配線しなおす能力をもちます。 

さまざまな能力を獲得する発達過程で、赤ちゃんがうしなってしまう特性もあるのです。 

母国語に接する機会が増えるにつれ、赤ちゃんの脳はその言語に適応し、ほかの言語を聞きわける感性は消えていくのです。

重要なのは、赤ちゃんがことなる環境に適応していくことです。


■ 獲得する能力と退化させる能力がある
注目点は、赤ちゃんには、獲得する能力がある一方で、退化させる能力もあるということです。

これは環境に適応するためです。環境とは、赤ちゃんをとりまく周囲の状況すべてのことです。赤ちゃんは、生まれた家庭や地域あるいは国などに適応するように成長していくのです。

赤ちゃんは大きくなるにつれて、環境に適応するために必要な能力は身につけ、適応に必要ない、あるいは適応のために有害な能力は退化させます。つまり、赤ちゃんの成長とは適応することであり、もって生まれた潜在能力のすべてを開発するということではないのです。いいかえれば能力開発よりも適応の方が優先されているということです。

これは、適応こそが、生きていくための本質的な営みになっていることをしめしています。生きることの基本は、環境に適応することであり、そのことが赤ちゃんの成長から読みとれるのです。


■ 赤ちゃんと環境はひとつのシステムになっている
赤ちゃんと環境はひとつのシステム(系)をつくっていて、そのなかで赤ちゃんは情報処理をおこないながら成長します(図)。赤ちゃんが、刺激をうけたり見たり聞いたり体験したりするのは情報のインプットです。 情報を処理し脳が成長するのはプロセシングです。泣いたり笑ったりうごいたり、成長して言葉をしゃべるのはアウトプットです。


140812 赤ちゃん-環境系

図 赤ちゃんと環境は一体になって情報処理をおこなっている


環境とのやりとりにあわせて、開発する能力と退化させる能力が選択されま
す。情報処理は適応のために環境ににあわせて発展します。

つまり、成長とか能力とかは、赤ちゃんだけで決まることではなく、環境と一体になって決まります。おなじ赤ちゃんであっても環境がことなれば能力はちがってくるわけです。

このように、赤ちゃんだけをとりだして成長とか能力とかを論じることはできず、成長や能力は、〔赤ちゃん-環境〕系の全体の働きとしてとらえた方がよいのです。赤ちゃんと環境と情報処理をセットにして体系的に理解することが重要です。


DVD:『赤ちゃんの不思議』日経ナショナルジオグラフィック社、2009年

人の生活の場は、主体である人と、それをとりまく環境とからなりたっています。

主体と環境との境界領域には生活様式や文化が発達します。文化をとらえるには物(人がつくった物)に注目するとよいです。物は、人工物のみならず農作物や料理などもふくみます。また環境を見るときには、地・水・火・風・空に注目するとよいです。
 
主体と文化と環境の全体を見て構造をつかむとその仕組みがわかってきます。さらに、マクロで見てミクロでとらえると本質がわかってきます。問題意識をもって固定観念をすて、問題意識をとぎすますと本質が見えてきます。固定観念や思い込み・先入観をもっていると何も見えてきません。

DVD『ヒマラヤ動物紀行』(飯島正広)を見ました。

ネパール南部・亜熱帯のチトワン国立公園から、ソルクーンブ・エベレストの近く、そしてツルのヒマラヤ越え(アンナプルナ越え)と多様な動物をみていきます。それぞれの動物は環境に適応して生きています。環境がことなれば動物もことなるので、それぞれの動物は環境の指標にもなっています。動物を見れば環境がわかり、環境がわかると動物が見えてきます。

動物と環境とはセットにしてとらえなければなりません。動物-環境系が一つのシステム(体系)です。それがわかれば生命を高い次元でとらえなおすことができます。

人間は、基本的に情報処理をする存在です。つまり、環境から情報を取り入れ、情報を処理し、その結果を環境にアウトプットしています。

よくできた情報処理ができると、人間と環境との適切な相互作用をうみだすことができます。すると人間と環境とは調和し、人は環境に適応できるようになります。人間は、環境から一方的に影響をうけるのではなく、環境をうまく利用するという観点も重要です。

このようにかんがえると、環境は、単なる生活の枠組みということでなく、ひろい意味で人間の延長であり、大きな意味での自分の部分にもなってきます。
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