発想法 - 情報処理と問題解決 -

情報処理・学習・旅行・取材・立体視・環境保全・防災減災・問題解決などの方法をとりあげます

タグ:世界遺産

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キイロハギ(Yellow tang)(交差法立体視ができます)
 
水族館などの構造物とその中身をあらかじめおぼえておいて、その構造をイメージしながら、その各部分にあたらしい情報を結合していくと記憶がすすみ、知識が容易にふやせます。

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左:イエローテールエンゼルフィッシュ(Blueface angelfish)
右:スクリブルドエンゼルフィッシュ(Scribbled angelfish)
(交差法立体視ができます)

多様な生き物たちを立体視することによって、心のなかのイメージ空間をひろげることができます。インプットされたイメージは、別の課題のもとであたらしいイメージをえがくときの素材としもつかえます。

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写真集をつかって世界各地の世界遺産を大観したら、今度は、興味のある特定の世界遺産に注目すると理解が一段とふかまります。


『感動の絶景! 空から見た世界遺産』(コスミック出版)は多数の世界遺産を紹介していますが、今回は、「フィレンツェ歴史地区」(イタリア/1982年に文化遺産として登録)に注目してみました。


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フィレンツェは、イタリア中部のトスカーナ州の州都です。紀元前にエトルリア人が創設、13〜16世紀ごろには、経済や政治面でフィレンツェを支配したメディチ家のもとでルネサンス開花の中心都市となりました。

そのころの建造物は今でものこっていて「街全体が美術館」といわれています。代表的なものは、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂やパラッツォ・ヴェッキオなどです。フィレンツェ出身の建築家 ブルネッレスキ(1377-1446)が設計した、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の二重構造の円蓋(クーポラ)はルネサンス建築の代表とされます。ボッティチェリやレオナルド=ダ=ヴィンチなどの作品は、かつてはトスカーナ大公国の行政庁舎であったウフィツィ美術館に収蔵されています。



 
ルネサンス様式」はヨーロッパ建築のなかでも特に重要な建築様式です。ルネッサンスとは再生という意味であり、古代ギリシャやローマなどを模範とした15〜16世紀の様式です。幾何学図形を基調としたバランスのとれた造形が特徴です。

ヨーロッパの建築様式にはこのほかに、「ビザンツ様式」「ロマネスク様式」「ゴシック様式」「バロック様式」「ロココ様式」などがあります。

ビザンツ様式」は、アナトリア半島(現在のトルコ)を中心としたビザンツ帝国でさかえた様式で、6世紀ごろに最盛期をむかえました。

ロマネスク様式」のロマネスクとは「ローマ風」という意味であり、バリシカという形式を発展させた様式で10世紀ごろにさかえました。

ゴシック様式」のゴシックとは「ゴート風」という意味で、高い天井と色鮮やかなステンドグラスが「神は光なり」という世界観をあらわしています。12〜15世紀にさかえました。

バロック様式」のバロックとは「ゆがんだ真珠」といった意味であり、16世紀末〜18世紀中頃にかけてさかえました。過剰な装飾や凹凸の強調などを特徴とします。

ロココ様式」はバロック様式の延長線上にある、軽快で優美な室内装飾が特徴の様式です。

このようにヨーロッパの建築様式は、ギリシャ・ローマ時代の古典様式を基礎とし、「ビザンツ」→「ロマネスク」→「ゴシック」→「ルネサンス」→「バロック」→「ロココ」という順序で展開してきました。

このようなヨーロッパの建築様式の基本と歴史をあらかじめ知っておけばヨーロッパに関する理解が一段とふかまり、世界遺産の写真集を見るときに、あるいはヨーロッパ旅行をするときにたのしみが倍増するでしょう。建築様式を知ることは重要なポイントです。




このように写真集を見て世界各地の世界遺産を大観したら、つぎの段階としてひとつの世界遺産に注目してみる、あるいは特定の課題を設定してみると理解が急にふかまります。そして第3段階目に感想を書きだすなり旅行計画をたてるようにします。

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図 大観をしたら注目する


▼ グーグルマップ:フィレンツェ



▼ 関連記事
人類の歴史を並列的にとらえる - 富井義夫写真集『人類への讃歌』-
鳥瞰写真をつかってイメージ訓練をする -『感動の絶景! 空から見た世界遺産』-
本のページをイメージとしてインプットし記銘する


▼ 引用文献
『感動の絶景! 空から見た世界遺産』コスミック出版、2015年12月10日
感動の絶景! 空から見た世界遺産 (COSMIC MOOK)

世界遺産検定事務局著『くわしく学ぶ世界遺産300 世界遺産検定2級公式テキスト』マイナビ、2013年12月25日
 


テキスト(言語)をつかって記述している本を見るときにもイメージ訓練ができます。


情報処理能力とくにプロセシング能力を高めるためにはイメージ訓練が有効です。イメージ訓練をするためには写真集がとても役立ちます。

しかしテキスト(言語)をつかって記述している書籍でもイメージ訓練ができます。本のページを "写真" とみなして、風景写真を見るときとおなじようにページを見ていけばよいのです。

本の見開き2ページを見るときに、デジタルカメラでうつしとるようにイメージ(画像)として意識(心)のなかにページをインプットし記銘するようにします。

フレームに注目したり、見出しやキーワードの空間的な位置や色をしっかり見るとよいでしょう。


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例1


例1のページでは、左側に大きなフレームがあり、右側の上下に小さなフレームがあります。見出しは3ヶ所に配置されています。キーワードは赤色と黒色があります。

キーワード・地図・写真などの位置をおぼえるようにします。この本はカラーですのでこうしたことがやりやすいです。イメージ訓練がやりやすい本をさがすことも重要です。




そして今度は、いったん目を閉じてそのページをイメージとしておもいだします。見出しやキーワードもそれらの位置や色とともにイメージとしておもいだすようにします。

つぎにイメージをおもいうかべて(本は見ないで)キーワードを書き出してみます。書きだす(アウトプットする)ときには言葉にします。

インプットとプロセシングではイメージをつかい、アウトプットでは言語をつかうというのが基本的なやり方です。

このような訓練をした上で、自分にとって重要な本についてはじっくり読んでいけばよいでしょう。


▼ 引用文献
 


世界遺産の鳥瞰写真をつかってイメージ訓練をすると情報処理がすすむようになります。


『感動の絶景! 空から見た世界遺産』(コスミック出版)は、都市・歴史地区の文化遺産を中心に自然遺産・複合遺産を含めた58の世界遺産を空からのうつしい写真 約 100点で紹介しています。巻末には、日本からのアクセス手段や現地での観光ツアーも掲載していて参考になります。


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本書は、次よのうなイメージ訓練のために最適です。

  1. あまり時間をかけないで本書の鳥瞰写真を最後まで一気に見ます。
  2. いったん目を閉じていま見た写真をおもいだおもいだしてみます。どこまでおもいだせるでしょうか。
  3. おもいだせた写真については気がついたことを言葉にして書きだしてみます。

この一連の流れが、イメージをつかった情報処理の訓練になっています。世界遺産の鳥瞰写真はイメージ訓練のために最適です。

鳥瞰写真を見ることは情報をインプットすることです。おもいだすことはプロセシング、言葉にして書きだすことはアウトプットです。インプットとプロセシングはイメージをつかってすすめ、アウトプットは言葉をつかうというのが基本に推奨できます。イメージをおもいうかべて言葉を書きだすというところがポイントです。そのためにはインプットがそもそもよくできていなければなりません。

世界遺産関連書には、たとえば『世界遺産検定公式テキスト』のような言語をつかった解説書もあります。しかし言語よりも前にイメージをつかった訓練をやった方がよいです。まずイメージでとらえて、その上に言語的解説をのせていく、あるいはイメージに言語をむすびつけて理解し記憶する方が情報処理はすすみます。世界遺産検定を受検するような人は特にこの点に留意しなければなりません。




ここでひとつのアナロジーをだしましょう。たとえばデジタルカメラで写真を撮影して、ストレージにデータをファイルします。デバイスをつかえばいつでもそれらの写真(イメージ)を見ることができます。

ここで問題になるのは、イメージファイルは非常に大きなメモリーを必要とし、そのためデバイスの性能も高くなければならないということです。大きな容量と高性能なCPUが必要だというわけです。

イメージではなくテキスト(言語)だけをとりあつかうのであればそのような必要はありません。




このことと似ていて、人間がおこなう情報処理でもイメージをつかう場合は、大きな意識(心)と高性能な情報処理能力が必要です。イメージは言語にくらべて情報量が圧倒的に多いのです。ここに、イメージ訓練(心象法)やイメージをつかった記憶法にとりくむ大きな意義があります。イメージ・トレーニングを軽視することはできません。

イメージをつかった訓練をくりかえしおこない、イメージをつかった情報処理が自在にできるようになると情報処理は一気にすすみます。大容量のストレージと高性能なCPUを手にいれたようなものです。

以上のことをふまえ、世界遺産の鳥瞰写真をつかったイメージ訓練はとても有効だとかんがえられます。


▼ 引用文献
『感動の絶景! 空から見た世界遺産』コスミック出版、2015年12月10日
感動の絶景! 空から見た世界遺産 (COSMIC MOOK)


写真集をつかって世界文化遺産の数々を一望すると人類の歴史を並列的にとらえなおすことができます。


富井義夫著(写真)『人類への讃歌』(文化遺産編)は世界文化遺産の写真集です。単なる記録写真ではなく、「人類  五千年の旅の証し」をしめすという明確なメッセージをもったすぐれた写真集であるといえます。


内 容
ヨーロッパ編
中東・アフリカ編
アジア・オセアニア編
アメリカ編
悲しみの遺産


富井義夫さんは次のようにかたっています。


冷静になって、今まで出会ったさまざまな旅の風物を
横並びにして一望したら、いったい何が見えてくるのか・・・。
そんな試みを可能にしてくれるのが写真のもつ魅了です。


それぞれの世界文化遺産は、歴史的にことなる時代にことなる場所でつくられた建造物などです。本来は同時には見られないこれらの物をまとめて一望できるのが本書の特色です。いわば人類史の圧縮体験ができるのです。歴史は通常は、物語として読みといていくものですが、ここでは、それとはちがう気楽でたのしい歴史のまなび方が可能になっています。この写真集を通して「人類 五千年の旅の証し」を一望し、人類史をあらたな視点からとらえなおしてみることには意義があるとおもいます。

情報処理の観点からいうと、歴史を、物語として時系列に読みといていくのは直列処理です。それに対して写真集をつかったとらえ方は並列処理になります。直列と並列とのちがいに気がつくことが重要でしょう。




このような写真集からは何が見えてくるでしょうか。

ひとつは、それぞれの地域の文化遺産は、それぞれの地域独自の自然環境から非常に大きな影響をうけてできてきたことがわかります。砂漠と森林、寒冷地と熱帯など、ちがうことはあきらかです。

しかし他方で、そこで暮らす人々は自然環境に一方的に支配されるのではなく、独自の建造物ををつくりだして自然環境に積極的に関わろうとしました。さらに環境の改変もおこなってきました。

このような人々と自然環境との相互作用があったことが文化遺産にはきざまれています。文化には、人間と自然環境とを介在するという性質が本質的にあるということでしょう。

自然環境から人々への影響・作用はインプット、人々が、自然環境に積極的に関与し、環境の改変をおこなったのはアウトプットとよんでもよいでしょう。このようなインプットとアウトプットの両方の歴史があったことが写真集から読みとれます。


▼ 引用文献
富井義夫著(写真)『人類への讃歌 文化遺産編』写真工房、2012年3月9日
世界遺産×富井義夫「人類への讃歌」文化遺産編 (写真工房BOOKS)

▼ 関連記事
地球を知る - 富井義夫写真集『世界遺産 地球への讃歌』-



地図上の特定の場所に情報をむすびつけて理解し記憶すると、さまざまな情報が活用できるようになります。


今回は、代表的な「文化的景観」(文化的景観をもつ世界遺産)その2を理解し記憶してみたいとおもいます。 

興味のある場所についてはグーグルマップを「拡大表示」させ、「グーグルアース」にきりかえ、「ヘリコプター・ビュー」をしてみたり、画面下部に表示される写真を見たり、「ストリートビュー」や「360度パノラマ写真」をたのしんでみるとよいでしょう。

何かを理解したり記憶するときにはイメージをベースにするとよいです。言葉は、イメージを見るためのきっかけ(インデックス)としてつかったり、イメージを見た後の確認の道具として役立てるようにします。

視覚体験(イメージ)をあくまでも基本にした方が情報処理がすすむことはあきらかです。



1. ロワール渓谷
- ロワール川流域に貴族たちがきそって建てた城館群(フランス共和国)-


  • フランス中部のロワール渓谷にはおよそ130者城館が点在しています。
  • フランソワ1世が建てたシャンボール城はフランス・ルネサンスの最高傑作と評されています。レオナルド=ダ=ビンチも設計に関与したといわれます。



2. バリの文化的景観:パリ・ヒンドゥー哲学 トリ・ヒタ・カラナを表す水利システム「スバック」
- 人間と自然環境の調和がみられる灌漑システム(インドネシア共和国)-


  • 「トリ・ヒタ・カラナ」は、神と人、自然の調和をもたらす宇宙観を反映した概念です。
  • 「スバック」とは、寺院にあつめられた水を分けあう水利システムです。



3. パパハナモクアケア
- 多様な生き物がくらす世界最大級の海洋保護区(アメリカ合衆国)-


  • 北西ハワイ諸島の島々と環礁の集合体です。
  • ニホアとマクマナマという2つの島には、考古学的に重要な西欧化以前の定住跡がのこっています。



4. 首長ロイ・マタの旧所領
- 平和統一をなしとげた首長ゆかりの地(バヌアツ共和国)-


  • 17世紀初頭の伝説的な首長ロイ=マタの住居跡、臨終の地とつ垂らすフェルス洞窟、埋葬地などの遺跡が世界遺産に登録されています。



5. シングヴェトリル国立公園
- 国民統合の象徴(アイスランド共和国)-


  • 930年、アイスランドの入植者はこの地にあつまり、世界最古とされる民主的議会(全島集会)「アルシング」を開催して法律や規則をさだめました。
  • アルシングの遺構が自然環境とともに見られ、アイスランドの国家的な聖地になっています。



6. オルホン渓谷の文化的景観

- 遊牧民の生活を今につたえる(モンゴル国)-


  • 2000年にわたり自然と調和してくらした遊牧民の伝統や社会をつたえます。
  • 文字資料として貴重な「オルホン碑文」が発見されました。




世界遺産は多数ありますが、まずは、人間・文化・自然環境の全体にひろがりのある文化的景観に着目するのがよいでしょう。その他の世界遺産にも興味がつらなっていきます。



 

地図上の特定の場所に情報をむすびつけて理解し記憶すると、さまざまな情報が活用できるようになります。


今回は、代表的な「文化的景観」(文化的景観をもつ世界遺産)を理解し記憶してみたいとおもいます。 

ユネスコの世界遺産には「文化的景観」という概念があります。これは、人間が自然とともにつくりあげた景観をさします。この概念が適用された世界遺産は文化遺産に分類されるものの、文化遺産と自然遺産との境界に位置する遺産とされます。



1. 紅河ハニ族棚田群の文化的景観
- 独自の灌漑技術によりたもたれた棚田群 -




2. コルディリェーラ山脈の棚田
- 標高1000〜2000mの斜面にひろがる棚田 -




3. コロンビアのコーヒー農園の文化的景観
- 100年をこえて受けつがれてきたコーヒー栽培の営み -




4. リュウゼツランの景観とテキーラ村の古式産業施設群
- 先住民テウチトラン文化とテキーラ施設が混在した景観 -




5. ラヴォー地域のブドウ畑

- ブドウ畑と人間の営みが織りなす景観 -




6. アルト・ドウロのワイン生産地域
- ポート・ワインの源 -




7. トカイ地方のワイン産地の歴史的文化的景観
- 世界3大貴腐ワインのひとつ「アスーワイン」-




8. ビニャーレス渓谷
- 先住民の暮らしを伝える葉タバコの産地 -




9. 聖山スレイマン・トー
- 民間信仰とイスラム教信仰が混在する -




10. リヒタースフェルドの文化的および植物学的景観
- マナ族が、2000年以上にわたって自然環境を有効活用 -




11. トンガリロ国立公園
- 世界で最初に文化的景観がみとめられた -




12. 杭州にある西湖の文化的景観
- 日本や韓国にも影響をあたえた庭園設計 -




13. リオ・デ・ジャネイロ:山と海に囲まれたカリオカの景観
- 金の積出港としてさかえたリオの文化的景観 -




14. レドニツェ・ヴァルチツェの文化的景観
- リヒテンシュタイン公爵家の領地として発展した -





文化的景観を概念としてだけでなく、具体的な事例を通して理解し記憶することは重要なことです。文化的景観は、地球環境問題を解決し、人間と自然環境とが共生していくための重要な鍵となるでしょう。

日本でしたら、里山に文化的景観が見られるとおもいます。





▼ 参考文献
     


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