発想法 - 情報処理と問題解決 -

情報処理・学習・旅行・取材・立体視・環境保全・防災減災・問題解決などの方法をとりあげます

カテゴリ: インプット

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ハブソウ(マメ科)
江戸時代に毒虫や毒蛇とくにハブにかまれたときの民間薬として導入されたためにこの名前があります。現在は市場にはほとんどなく、健康食品として現在うられている「ハブ茶」は、同属で別種のエビスグサの種子を炒ったもです。(交差法で立体視ができます)
 

立体視をするときには、周辺視野を最大限につかって周辺や背景もしっかり見て、たくさんの情報を一度にインプットするようにします。
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東京都薬用植物園(入り口)
 
ステレオ写真をつかって立体視が成立したら、上下左右にバランスよく目線を移動させると、眼球の筋肉が均等に使用されてひずみが解消されます。
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160501 観察
図1 観察により情報をインプットする

言葉だけでわかった気にならずにしっかり実物を観察して、意識の内面に情報を綿密にインプットすることが大切です。
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図1 サンシャイン水族館の構造(フロアーマップ)
(公式ホームページより引用)

水族館の展示を見るときには、構造的情報と点的情報の両方をみるようにすると、意識の内面への情報のインプットが急速にすすみます。

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レッドフックメチニス(交差法で立体視ができます)
アマゾン川にいる熱帯魚。フックのような形をした尻ビレの先端が赤いの特徴です。形や鱗のかがやき方などがピラニアに似ていていますが、温厚な草食魚で肉食性のピラニアとは性格はことなります。

水族館などに行って、自分の目で対象を実際に見て理解し記憶することは情報処理におけるインプットの基本です。

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ソメイヨシノが満開に(新宿御苑)(交差法で立体視ができます)

ステレオ写真をつかって立体視をすると眼球の筋肉をバランスよく均等につかうことになり、眼のつかれや肩こりなどを改善することができます。

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アシリサウルス
アシリサウルスは恐竜の祖先の仲間です。まだ恐竜ではありません。このような動物が進化して恐竜になっていきました。

「恐竜博 2016」に行くと恐竜の進化の過程を見ることができます。生物を時系列でとらえることにより時間的なセンスをみがくことができます。

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コブシも満開になりました(平行法で立体視ができます)
ヒヨドリがかおりのよいつぼみや花をたべにきます。秋にできる実が握りこぶしに似ていることからコブシとよばれます。

ステレオ写真をつかって立体視をするときに、平行法と交差法とを交互におこなうと目線のアンバランスを改善することができます。

平行法では目線をひらいて立体視をし、交差法では目をよせて立体視をするので目線のアンバランスを解消し、目を調整することができます。写真はいずれも国立科学博物館付属・自然教育園(注)で撮影しました。
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国立科学博物館付属・自然教育園(平行法で立体視ができます)

ステレオ写真をつかって立体視をするとヒーリング効果がえられることが知られています。リタックスして力まずに3Dワールドをたのしんでください。

写真はいずれも平行法で立体視ができます。国立科学博物館付属・自然教育園(注)で撮影しました。
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ソメイヨシノが満開になりました(交差法で立体視ができます)

ステレオ写真ををもちいて立体視をすることは普段はつかっていない能力をつかうことになります。立体視によって、今まで十分に はたらいていなかった秘められた能力を開花させることができます。

写真はいずれも交差法で立体視ができます。国立科学博物館付属・自然教育園(注)で撮影しました。立体視をして視覚的能力を是非たかめてください。

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スピノサウルス (交差法で立体視ができます)
 
東京・上野の国立科学博物館で「恐竜博 2016」(注)が開催されています。恐竜の進化に関する最新の仮説を標本をみながら理解することができます。
 
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目をつかって視覚的に情報をうけとる(インプットする)能力を高めるためにステレオ写真をつかった立体視訓練が役立ちます。

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フキ
山では沢や斜面、河川の中洲や川岸、林の際などで多く見られますが、乾燥した都心ではたいへん少なくなりました。花のさく前の状態を蕗の薹(ふきのとう)といいます。早春の山菜です。(平行法で立体視ができます)


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テキスト(言語)をつかって記述している本を見るときにもイメージ訓練ができます。


情報処理能力とくにプロセシング能力を高めるためにはイメージ訓練が有効です。イメージ訓練をするためには写真集がとても役立ちます。

しかしテキスト(言語)をつかって記述している書籍でもイメージ訓練ができます。本のページを "写真" とみなして、風景写真を見るときとおなじようにページを見ていけばよいのです。

本の見開き2ページを見るときに、デジタルカメラでうつしとるようにイメージ(画像)として意識(心)のなかにページをインプットし記銘するようにします。

フレームに注目したり、見出しやキーワードの空間的な位置や色をしっかり見るとよいでしょう。


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例1


例1のページでは、左側に大きなフレームがあり、右側の上下に小さなフレームがあります。見出しは3ヶ所に配置されています。キーワードは赤色と黒色があります。

キーワード・地図・写真などの位置をおぼえるようにします。この本はカラーですのでこうしたことがやりやすいです。イメージ訓練がやりやすい本をさがすことも重要です。




そして今度は、いったん目を閉じてそのページをイメージとしておもいだします。見出しやキーワードもそれらの位置や色とともにイメージとしておもいだすようにします。

つぎにイメージをおもいうかべて(本は見ないで)キーワードを書き出してみます。書きだす(アウトプットする)ときには言葉にします。

インプットとプロセシングではイメージをつかい、アウトプットでは言語をつかうというのが基本的なやり方です。

このような訓練をした上で、自分にとって重要な本についてはじっくり読んでいけばよいでしょう。


▼ 引用文献
 


ステレオ写真を立体視することにより、視覚的・空間的な情報処理能力をたかめることができます。


ステレオ写真をつかって立体視をしたら、一旦 目を閉じて、今みた立体画像をイメージしてみます。上下左右のひろがりだけでなく、奥行きもしっかりイメージするようにします。イメージ訓練は、視覚的・空間的に対象をインプットし処理する訓練になります。

下の写真はいずれも交差法で立体視ができます。東京・池袋にあるサンシャイン水族館(注)で撮影しました。

立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 - >>



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大きい魚はエイ(上)とトラフザメ(下)



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クラゲ



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シノノメサカタザメ
( 「-ザメ」とつくことからサメの仲間と間違われやすですがエイの一種です)



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アオリイカ



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コウイカ


サンシャイン水族館1階「大海の旅」ではめずらしい海の生き物の数々に出会うことができます。この水族館は、「ココロ動かす、発見がある。知性を刺激され、心を癒やされる場」をコンセプトにしています。水族館に行って非日常の場にひたるのもたまはいいものです。


▼ 注:サンシャイン水族館
公式サイト

サンシャイン水族館は、サンシャインシティのワールドインポートマートビルの屋上にあります。
サンシャインシティへのアクセス
サンシャインシティ 館内の案内




▼ 関連記事
構造的情報と点的情報の両方をみる - サンシャイン水族館(まとめ)-



地球について知るための有効な方法のひとつとして世界遺産に親しむというやり方があります。そのためには世界遺産の写真集をまずは見るのが一番です。

写真集『世界遺産 地球への讃歌』(写真工房)は世界遺産の写真集として非常にすぐれています。著者(写真家)の富井義夫さんは25年間にわたって世界遺産を撮りつづけている「世界遺産フォト」の第一人者であり、今回は、膨大な彼の作品のなかから究極のベストショットを選択、地球が奏でる圧倒的な光景を集大成しました。


目 次
アメリカ(クルアーニーの巨大氷河ーカナダ&アメリカ合衆国/恐竜たちが眠るバッドランドーカナダ ほか)

中東・アフリカ(グレート・リフト・バレーーケニア/アフリカの最高峰キリマンジャロータンザニア ほか)

アジア(屋久島ー日本/流氷が着岸する知床半島ー日本 ほか)

ヨーロッパ・オセアニア(異彩を放つメテオラの奇景ーギリシャ/ユングフラウースイス ほか)


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掲載されているサイト(世界自然遺産)は世界各地の50か所、わたしたちが知らなかった地球の表情の数々におどろかされます。

富井さんは世界遺産をライフワークとし、これまでに海外取材歴206回、117の国と地域を旅し、歴訪した世界遺産サイトは447カ所にものぼるそうです(2012年11月現在)。

それぞれの写真には簡潔な解説と地図もついているので理解をさらにふかめたり、実際に旅行をしたりするときにも役立ちます。手元においておいてくりかえし見直す価値のある立派な写真集です。

世界遺産の写真集でしたら富井さんの写真集を第一におすすめします。



▼ 注
富井義夫(写真) 『世界遺産 地球への讃歌』写真工房、2012年11月15日
世界遺産×富井義夫「地球への讃歌」自然遺産編 (写真工房BOOKS)  

▼ 関連写真集
 





日本文化の特色である受容をインプットの方法としてとらえなおし、情報処理をさらにすすめていくことが大事です。


日本文化を歴史的にとらえてみるとその特色は受容の文化であり重層の文化です。つまり基層文化のうえに外来文化をかさねていき、日本流に改善するというやり方です。このような受容と重層の文化はオリジナリティーや独自性によわい傾向にあります。
 
しかし江戸時代中期には日本文化はある程度 独自の発展をとげました。鎖国をしていたことも影響しています。角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』第10巻(注1)では、江戸時代中期に花咲いた「町人文化」を紹介しています。


1.比べてみよう文化
■ 元禄文化:上方ゴージャス
元禄時代に発達した上方中心の文化です。豪華で派手なものでした。「燕子花図屏風」(かきつばたずびょうぶ)、蒔絵螺鈿野々宮図硯箱(まきえらでんののみやすずりばこ)、人形浄瑠璃など。

■ 化政文化:江戸カジュアル
文化・文政年間に発達した文化です。ユーモアがあって庶民がたのしめるものでした。浮世絵、「名所江戸百景大はしあたけの夕立」、相撲など。


2.当時の人々の生活
「二十六夜待」(にじゅうろくやまち)とよばれるお月見のイベントがありました。屋台がたくさんでました:寿司屋、冷や水売り、イカ焼き屋、天ぷら屋、そば屋、だんご屋など。


3.時代のカギをにぎる人物:二人の個性派
■ 平賀源内:1728〜79年。長崎や江戸で蘭学や薬学・本草学などをまなび、発明家・芸術家・本草家の側面を持つ多才な人物でした。本草学とは、植物や鉱物から薬をつくる学問です。代表作に、「物類品隲」(ぶつるいひんひつ)「薬箪笥と薬研」「エレキテル」「おみき天神」などがあります。

■ 葛飾北斎:1760〜1849年。人気の浮世絵師でした。代表作に、「富嶽三十六景」(ふがくさんじゅうろっけい)、「北斎漫画」などがあります。




日本文化は受容の文化であり重層の文化ですから、独自性や個性がよわい傾向にあり自己主張をしません。しかし江戸時代の文化をみなおすと、このような文化でも創造性を発揮できることがわかります。「欧米の方がすごい!」というように悲観する必要はまったくありません。日本人は日本文化をみなおして、日本文化のようなやり方も可能なんだということを世界にしめせばよいとおもいます。

世界に目を転じてみると、ヨーロッパ文明、イスラム文明、ヒンドゥー文明、中国文明といったれっきとした文明が分布しています。これらの文明はそれぞれに独自性があって強力な個性をもち、自己主張ばかりしていて争いが絶えません。「文明の衝突」がおこっているのです(注2)。

それに対して日本は自己主張をするのではなく何でも受けれることができます。情報処理の観点からいうと外来文化のインプットがよくできるということです。アウトプットばかりしているのではなく積極的にインプットができる。この点が重要です。

インプットの方法として受容とらえなおせばよいのです。あとはプロセシングをいかにすすめるか。よくできた情報処理をおこなうことが課題になります(下図)。

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図 インプットの方法として受容をとらえなおす


日本のすすむべき道は「文明の衝突」に参加することではありません。日本流に世界平和のために貢献できるはずです。
 

▼ 注1
角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』第10巻『花咲く町人文化』KADOKAWA、2015年6月30日
角川まんが学習シリーズ 日本の歴史 (10) 花咲く町人文化 江戸時代中期

▼ 注2
わたしは南アジアに行って、イスラム文明、ヒンドゥー文明、中国文明の対立を目の当たりにしました。またニュースをみていると、ヨーロッパ文明とイスラム文明とがふかく対立していることがわかります。

▼ 関連記事
歴史の大きな流れを漫画でつかむ - 角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』(1)-
移植・模倣・改善の潮流をよみとる - 角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』(2)-
武士団の潮流をよみとる - 角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』(3)-
大きな流れをみて、掘り下げポイントをきめる - 角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』(4)-
日本の受容の文化をいかす 角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』(5)-

世界史を概観 → 特定の時期に注目 → 考察  - 大英博物館展 ―100のモノが語る世界の歴史(9)-



ステレオ写真をつかって立体視をするときには、遠近をしっかり見ると同時に周辺視野をもちいて空間全体をまるごとインプットするようにします。


ステレオ写真を立体視すると奥行きのある3D画像が目の前に生じます。このとき、遠近の両方をしっかり見るようにし、同時に、周辺視野(注1)をつかうようにします。遠近とともに上下左右のひろがりも一度に見るようにすることが重要です。

これは、目の前にひろがる空間の全体を自分の意識の中にまるごと一気にインプットする方法であり、大観法の練習になります。

下の写真はいずれも交差法で立体視ができます。東京都港区にある国立科学博物館付属・自然教育園(注2)で撮影しました。

立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 - >>



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ウグイスカグラ
暖地では前年から咲きだします。晩春には赤い実がなります。



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マンリョウ
果実のなかでは最後に赤く色づきます。暖帯林に生育する高さ1mほどの小低木で、多数の実がつくので万両(マンリョウ)といわれます。



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アオキの実
雌の株に俵型の大きい実がついています。鳥には不人気で、歯形がのこった実もみられます。タマバエに寄生されたひょうたん型の実もあります。



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ユキワリイチゲ
名前がしめすように残雪がある時期に咲きだします。関東には元々は分布しない植物で、自然教育園の開園当時に広島から移入されました。



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ヒメガマ
多年生の抽水植物です。抽水植物とは、根は、湖沼やため池・水路などの水底の土壌に固着しますが、葉や茎の一部は水面から出て生育する植物です。実は、はじめはソーセージのような形ですが、それがほぐれて綿菓子のようになります(写真)。30万個もの小さい種子が空たかく飛びたちます。



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ハンノキ
丘陵地から山地帯の湿地や河筋に自生、過湿地において森林を形成する数少ない樹木です。湿地でも生きられるのは、空中の窒素をとりこむことができる放線菌を根に共生させているためです。市街地にちかいところではほとんど姿を消し、東京都の絶滅危惧種に指定されています。
 


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ハンノキの花
めずらしい冬咲きです。葉がでてくる前に花をつけます。雌雄同株で、雄花序は黒褐色の円柱形、尾状に垂れ、雌花序は楕円形で紅紫色をおび、雄花序の下部についています。雄性先熟で、かなり花粉がでてきました。スギ花粉の前にピークをむかえます。



冬に咲く花、冬に実をつける植物、冬の植物園には普段は感じられない独特な雰囲気があります。ハンノキは先に花が咲いて、葉の芽は4月になってからひらくおもしろい木です。今回はじめて花を見ることができました。



▼ 注1:周辺視野について
周辺視野をもちいて風景の全体をみる - ネパール国立植物園 -

▼ 注2
国立科学博物館付属 自然教育園
撮影日:2016年1月28日




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周辺視野をもちいて風景の全体をながめるようにすると眼力を改善することができます。


わたしたち人間がものを見るとき、外界から光が目に入ってきて網膜にとどきます(注1)。この網膜の中心のもっとも鋭敏なところを黄斑(おうはん)といい、ここでは対象をよりこまかく識別することができます。網膜の中心の黄斑でものを見ることを「中心視野で見る」とよび、黄斑以外の部分でものを見ることを「周辺視野で見る」とよびます(注2)。

一般には、小さな文字を読むときには中心視野がおもにつかわれ、野外で風景を見るときには周辺視野がおもにつかわれます。

わたしたちは、中心視野でこまかい文字を見つづけていると眼球の筋肉が緊張して目がとてもつかれてきます。肩こりや首こりも生じます。それに対して、周辺視野をもちいて風景を見ているとまったくつかれないどころか、肩こりやストレスが改善できます。網膜全体をつかってたのしみながら見ていれば疲労することはないのです。

ステレオ写真をつかって立体視するときにも、周辺視野をもちいて風景の全体をながめるようにします。周辺視野をつかうことは眼力を改善する方法として重要です。

下の写真はいずれも平行法で立体視ができます。ネパール国立植物園(National Botanical Garden, Godawari, Nepal)(注3)で撮影しました。

立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 - >>



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ネパール国立植物園(入口)



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ロックガーデン



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沢と小路



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ネパール・ハンノキの森



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クックパイン


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ラン


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ブーゲンビリア



ネパール国立植物園(National Botanical Garden)は、ネパールの首都カトマンドゥから南東へ約15km、プルチョウキ山麓のしずかな村の中にあります。ネパール王室の保養地がかつてはここにありました。

ランや薬草や樹木などさまざまな植物が見られますが、日本やシンガポール・オーストラリアなどの植物園とくらべると整備はあまりすすんでいません。しかしその分、素朴さやワイルドな雰囲気をたのしむことができます。

カトマンドゥ市内観光がおわったらピクニックでおとずれるとよいでしょう。

交通の便はあまりよくないのでタクシーをチャーターして行くとよいです。



▼ 注1
ものを見るということは、目をつかって外界の情報を意識の内面にインプットすることです。

▼ 注2:引用文献
栗田昌裕著『 眼力を高めるパワード・アイ』健学社、2003年11月25日
 
※ うつくしい3D写真(ステレオ写真)の数々、眼力を高めるための解説もわかりやすく、おすすめします。わたしも本書を見ながら練習しています。

▼ 注3:ネパール国立植物園(National Botanical Garden)の位置



 

ステレオ写真をつかって立体視をすると目と脳を同時にきたえることができます。


下の写真はいずれも平行法で立体視ができます。シンガポール・チャンギ国際空港のターミナル3にあるバタフライガーデン(Butterfly Garden)で撮影しました。

立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 - >>
 
画像が立体的に見えるときには次の2つの機能がはたらきます。

 (1)目線を適切に調節して写真を見る(インプット)
 (2)脳にとどいた情報が脳で処理される(プロセシング) 

目線の調節と脳での情報処理という2つの機能によって画像がうかびあがって見えます。したがって立体視をくりかえすことによって目の訓練と脳の訓練を同時におこなうことができ、目と脳が同時にきたえられます。



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シンガポール・チャンギ国際空港、ターミナル3、バタフライガーデン(入口)



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たくさんの蝶がパイナップルの蜜をすっていた



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トラフタテハ



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キエリウツボ(ウツボカズラ属の食虫植物の一種)
蝶ではありませんが2階で栽培されていました。



シンガポール・チャンギ国際空港のターミナル3の「バタフライガーデン」(Butterfly Garden)ではたくさんの蝶がとびまわっています。

この国際空港は非常によくできた空港で、バタフライガーデン以外にもたくさんのエンターテイメント施設があって待ち時間をもてあますことはありません。

空港についたら、各ターミナルにおいてある日本語や英語などでかれた小冊子「空港とトランスファーガイド」をまず手に入れます。この冊子に、空港での滞在時間に応じたさまざまなたのしみ方が紹介してあります。とても遊び心にあふれた空港でおもしろいです。シンガポールを旅するときはもちろんのこと、乗り継ぎでたちよったらあちこち見てまわるとよいでしょう。

まじめ一辺倒でなく、こうしたゆとりやしゃれ気を日本人もまなばなければなりません。


▼ シンガポール・チャンギ国際空港
Changi Airport - Welcome to Singapore Changi Airport



ステレオ写真をつかって立体視をすると肩こりやストレスを改善できます。


下の写真はいずれも交差法で立体視ができます。シンガポール植物園(Singapore Botanic Gardens)(注1)のヒーリング園 (Healing Garden)で撮影しました。

立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 - >>

ステレオ写真をつかって立体視をすると肩こりやストレスを改善できるという研究結果があります(注2)。肩こりやストレスは目の疲れからくる場合が多いです。業務がひと段落したら一旦やすんで立体視にとりくんでみるとよいでしょう。


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Strobilanthes crispa (Pokok pecah beling)



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Rauvolfia serpentina (Snakeroot/インドジャボク)



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Jatropha podagrica (Buddha belly plant/サンゴアブラギリ
)



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Catharanthus roseus (Madagascar periwinkle/ニチニチソウ)



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Coix lacryma-jobi (Job’s tears/ジュズダマ)



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Hibiscus sabdariffa (Roselle/ローゼル)



シンガポール植物園のヒーリング園(Healing Garden)ではハーブ類をみることができます。実にさまざまな草花があり、みているだけでも心身がいやされます。疲労が回復して肩こりやストレスもなくなります。植物には、わたしたち生物が本来もっている生命力をひきだす力があります。

シンガポールを旅した折には是非おとずれたいところです。


▼ 関連記事
立体視をして中心と周辺を同時にみる - シンガポール植物園(1)「進化園」-
立体視をして、肩こりやストレスを改善する - シンガポール植物園(2)「ヒーリング園」-
三次元情報処理をすすめる - シンガポール植物園(3)「熱帯雨林」-
対象に心をくばる - シンガポール植物園(4)「ショウガ園」-
色彩美・造形美をたのしむ - シンガポール植物園(5)「国立ラン園」-
周辺視野もつかって周囲や背景もみる - シンガポール植物園(6)「国立ラン園」-

▼ 注1
Singapore Botanic Gardens



▼ 注2:参考文献
栗田昌裕著『 眼力を高めるパワード・アイ』健学社、2003年11月25日


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