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パタン博物館・建築ギャラリー
(平行法で立体視ができます)
ネワール人の伝統建築や木彫がみられます。ネワールの世界がひろがります。空間に心をくばります。
ステレオ写真はいずれも平行法で立体視ができます。
立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 -



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An Ancient Doorsill (7th century)



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Temple Roof Brackets (17th century)



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Tympanum



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Tympanum



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Window



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Blind Window



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columns



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Vidyapith (A place of learning)



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王宮(博物館)の正面








旧王宮(現博物館)やネワール人の伝統建築は、レンガの壁と木製ユニットのくみあわせが特徴的なネワール様式で統一されており、ここにも、完成した都市文明の一端をみることができます。レンガは、カトマンドゥ盆地内でとれる粘土をやいてつくったものであり、建物は、チョークとよばれる中庭をかこむように四方にたち、木製の窓・出入り口・柱・方杖には細密な彫刻がほどこされています。とくに、透かし彫りの窓はすばらしく、すぐれた木彫り職人がいることがわかります。柱と梁は、釘やボルトはつかわずに精巧にかみあい結合しています。

パタン博物館にくると、さまざまな展示品とともに、このようなすぐれた建築もみることができます。展示品をみるときにはそれぞれの作品に意識を集中させますが、建築をたのしむときには空間に心をくばるとよいでしょう。空間に心をくばるとは空間に心をみたすといってもよく、1点に意識を集中させるのではなく、空間に意識を分散させます。空間とは、壁や床や天井でしきられた空気のあるところ全体です。こうすれば建物の全体がすっぽり心のなかにはいり、その場の認識が一層すすみます。

パタン博物館も、2015年のネパール地震で被害をうけましたが3分の2ぐらいがようやく修復され、全面公開の日もちかいとおもわれます。ネパール旅行の際には是非いってみてください。




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▼ 注
2020年2月に撮影。




▼ 参考文献
田中公明・吉崎一美著『ネパール仏教』春秋社、1998年
立川武蔵編著『ネパール密教 歴史・マンダラ・実践儀礼』春秋社、2015年
佐々木閑著『大乗仏教 ブッダの教えはどこへ向かうのか』NHK出版新書、2019年