英文法入門として最適です。はじめて話題にするときに there 文をつかいます。英語にも法則があります。
NHK ラジオ英会話テキストの連載「よくわかる中学英文法」第4回では、基本文型、命令文、there 文の解説をしています。とくに、there 文に注意してください。


There is a hole in my pocket.


「There is a hole in my pocket.」というとき、文頭の there は a hole を話題にひっぱりこむための前おきです。

there は、はじめて話題にのぼるものを、心の準備を相手にさせながら話題にひきこむときにつかいます。単なる「ある・いる」ではありません。


(×)There is 〔he/the boy〕 in the park.


he あるいは the boy は、話題のなかにすでに登場しているので he とか the boy とあらわしているのであって、すでに話題にのぼっている人は、はじめて話題にのぼるのではないので there 文はつかえません。「He is in the park.」と普通にいえばよいです。






連載「100回読めば何とかなる! 大西泰斗の よくわかる中学英文法」は英文法の基本中の基本を解説しており、英文法の入門編として最適です。中学生のために役立ちますが、是非、学校の英語の先生にもよんでいただいて教授法を改善していただければさいわいです。

しかしながらこれは、すでに英語ができる人にとっても有益です。大西先生の解説を丹念によんでいけば、英語にも法則があることがわかります。法則というと、自然現象の奥底にあるものだとおもっている人がいますがかならずしもそうではなく、いわゆる文科系の分野、言語・経済・歴史・文明・人間行動などにも法則がみいだせることがわかってきました。膨大な情報のなかから法則をみいだすことはあらゆる分野の勉強や認識の醍醐味です。

このような法則追究には帰納法がつかえます。これまでの経験・知識・記憶にもとづいて帰納法にとりくんでみます。知識や経験をすでにもっているのでしたら、それらすべての情報がつかえます。





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▼ 参考文献
『NHK ラジオ英会話』(2020年7月号)NHK 出版、2020年
2020-07-29 17.21.34


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2018年度の復習をしたい人、2018年度の番組をきけなかった人のために!
大西泰斗先生が講師をつとめる NHK ラジオ英会話の全講義を収載しています。

本書は、NHK ラジオ英会話の2018年度の内容を再構成してまとめたものです。音声は、NHK ラジオ英会話の CD の2018年度のものを再編集してまとめたもので、NHK 出版サイトからダウンロードできます。コンパクトに録音されているので効率的に学習できます。


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