段落を要約します。類似性に注目してグループ編成をし、文章化します。本文の内容をふかめます。
断片的な情報を整理して作文(文章化)をすすめるために類比法が役立ちます。たとえば NHK ラジオ英会話のテキストに掲載されているリスナーの多数の感想・体験談も類比法をつかえば容易に文章化できます。
類比法をつかった作文技法(2) -「NHKラジオ英会話」おたよりコーナーから -

今回は、文章化したこの感想・体験談について類比法をつかって内容をさらにふかめてみます。

まず、それぞれの段落の要約あるいは要点を書きだします。

  • 外国人とのコミュニケーション、海外旅行、グローバルな仕事、学校の英語などのために英会話をまなびたいとおもいます。
  • NHK ラジオ英会話は2018年度からは、テレビの英会話でおなじみの大西泰斗先生が講師を担当されることになりました。先生の説明はたいへんわかりやすく、ユーモアもあり、ぐいぐいと英会話にひきこまれ、やる気がわいてきます。
  • 2018年度は基本文型の習得に重点をおいており、シンプルでわかりやすい文法が身につきます。
  • 英文法が会話に役立ち、英文が自然にいえるようになります。
  • すべての解説が腑におち、文法がわかるだけでなく、言葉の感覚が身につきます。感覚がわかると声にだしていえるようになります。
  • 「指定ルール」「説明ルール」の原則にしたがって単語を配置します。疑問文では心をうごかし、語順をうごかします。否定文では not といいきり、肯定文に not をくわえるのではありません。
  • 最大限に感覚をはたらかせて、ネイティブスピーカーがもっているイメージをつかみます。
  • 大西先生が基本を解説し、ニュアンスのちがいなどをクリスとろーざが追加して説明するという番組のすすめかたのスタイルがいいです。
  • ラジオ英会話のキャッチフレーズ「ハートでつかめ!」の意味がわかってきました。
  • ラジオ放送だけでなく、ストリーミングや CD も利用しています。
  • 勉強会もしており、仲間がいると励みになります。
  • お陰様で効果があがり、ラジオ英会話でならったことが実践で役立ち、スムーズに会話ができるようになりました。
  • 従来の “英語教育” とはことなるラジオ英会話をいつもたのしみにしています。先生方のトークに勇気づけられ、英語学習のたのしさを感じています。





つぎに、これらの要約・要点について、似ている要約・要点をセットにしてグループをつくります。


  • 外国人とのコミュニケーション、海外旅行、グローバルな仕事、学校の英語などのために英会話をまなびたいとおもいます。

  • NHK ラジオ英会話は2018年度からは、テレビの英会話でおなじみの大西泰斗先生が講師を担当されることになりました。先生の説明はたいへんわかりやすく、ユーモアもあり、ぐいぐいと英会話にひきこまれ、やる気がわいてきます。

  • 2018年度は、基本文型の習得に重点をおいており、シンプルでわかりやすい文法が身につきます。
  • 英文法が会話に役立ち、英文が自然にいえるようになります。
  • すべての解説が腑におち、文法がわかるだけでなく、言葉の感覚が身につきます。感覚がわかると声にだしていえるようになります。
  • 「指定ルール」「説明ルール」の原則にしたがって単語を配置します。疑問文では心をうごかし、語順をうごかします。否定文では not といいきり、肯定文に not をくわえるのではありません。

  • 最大限に感覚をはたらかせて、ネイティブスピーカーがもっているイメージをつかみます。
  • 大西先生が基本を解説し、ニュアンスのちがいなどをクリスとろーざが追加して説明するという番組のすすめかたのスタイルがいいです。
  • ラジオ英会話のキャッチフレーズ「ハートでつかめ!」の意味がわかってきました。

  • ラジオ放送だけでなく、ストリーミングや CD も利用しています。
  • 勉強会もしており、仲間がいると励みになります。

  • お陰様で効果があがり、ラジオ英会話でならったことが実践で役立ち、スムーズに会話ができるようになりました。
  • 従来の “英語教育” とはことなるラジオ英会話をいつもたのしみにしています。先生方のトークに勇気づけられ、英語学習のたのしさを感じています。





これらのグループ編成にもとづいて文章化(作文)をすすめます。ひとつのグループがひとつの段落になります。ただし内容をさらにふかめるために、おもいだしたこと、おもいついたこと、ひらめいたことなどを書きくわえます。このような文章化は論文でいうと考察に相当します。



外国人とのコミュニケーション、海外旅行、グローバルな仕事、学校の英語などのために英会話をまなびたいとおもいます。何ごとも動機が大切です。

そのために、NHK ラジオ英会話が役立ちます。2018年度からは、テレビの英会話でおなじみの大西泰斗先生が講師を担当されることになりました。先生の説明はたいへんわかりやすく、ユーモアもあり、ぐいぐいと英会話にひきこまれ、やる気がわいてきます。

2018年度の番組は、基本文型の習得に重点をおいており、シンプルでわかりやすい文法が身につく内容になっています。すべての解説が腑におち、英文法が会話に役立ち、英文が自然にいえるようになります。「指定ルール」と「説明ルール」にしたがって単語を配置することが肝要です。疑問文では心をうごかし、語順をうごかします。否定文では not といいきり、肯定文に not をくわえるのではありません。また文法がわかるだけでなく、言葉の感覚が身につきます。感覚がわかると声にだしていえるようになります。

最大限に感覚をはたらかせると、ネイティブスピーカーがもっている英語のイメージもつかめます。番組では、大西先生が基本を解説し、ネイティブスピーカーのクリスとろーざがニュアンスのちがいなどを説明するというスタイルをとっていて、イメージがえがきやすいです。ラジオ英会話のキャッチフレーズ「ハートでつかめ!」の意味もわかってきました。

この番組は、ラジオ放送だけでなく、ストリーミングや CD も利用できるので便利です。勉強会も開催して学習効果をあげています。仲間がいると励みになります。

お陰様で、ならったことが実践で役立ち、スムーズに会話ができるようになってきました。従来の “英語教育” とはちがい、英語学習のたのしさを感じています。番組をきくのがいつもたのしみです。先生方のトークにも勇気づけられます。これからもつづけていきます。

このように、ラジオ英会話は大変たのしく英語をまなべる内容、だれもが英会話を自然に習得できる魅力的なプログラムになっています。

その基本は、文型とイメージです。文型とは語順であり、「指定ルール」と「説明ルール」にしたがって単語を配置することです。原則にしたがって単語を配置すればおのずとリズムがうまれます。リズムにのれば英語がいえます。

  • 指定ルール
  • 説明ルール


もうひとつはイメージです。言葉とイメージをむすびつけ、ひとまとまりにして記憶します。たとえば arrive は、つぎのようなモデルがえがけます(図1)。

190819a aliveのコピー
図1 arrive:ひとまとまりのモデル


このモデルでは、イメージは情報の本体であり、その見出しが単語です。

ラジオ英会話のテキストにはイメージ(絵)が多数掲載されていますので、言葉とイメージをひとまとまりにして記憶していきます(図2)。

190819 イメージ.graf1fle
図2 言葉とイメージのひとまとまり


このようなひとまとまりを情報処理用語ではファイルといいます。このようなファイルをたくさん身につけていけば(心のなかにファイルしていけば)、声にだして英語がいえるようになります。イメージをおもいうかべながら声にだしていう練習をします。

イメージをえがくことは情報処理でいうとプロセシングであり、声にだしていうことはアウトプットです。番組をきくことはインプットです。(図3)

190819 ラジオ英会話
図3 英会話の練習


このような練習法は情報処理訓練にほかならず、英語とはかぎらず、ほかの言語を習得するときにもつかえます。あるいは言語とはかぎらず、あらゆる分野の学習にもつかえます。リズムとファイル、そして情報処理ということです。



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