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チンパンジー
(平行法で立体視ができます)
ズーラシアの「アフリカの熱帯雨林」ではチンパンジーの家族がくらしています。チンパンジーはヒトによく似ています。チンパンジーも絶滅の危機にあります。
ステレオ写真いずれも平行法で立体視ができます。
立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 -


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チンパンジー



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チンパンジー



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チンパンジー



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チンパンジーの子供
(ステレオ写真は撮影できませんでした)
 

チンパンジーを望遠レンズでとらえてみると、ほかの動物たちにくらべて表情がゆたかなことがよくわかります。彼らは、わたしたち人類の類縁の種です。表情のゆたかさ(感情のあらわれ具合)からも動物界の類縁関係(相似と相異)がわかります。類縁の彼らを粗末にすることはできません。


チンパンジー分布図_edited-1
チンパンジーの分布域
(左:かつて、右:現在)

森林破壊がすすみ、チンパンジーがくらせる環境は急速にうしなわれつつあります。

森林破壊がすすんで生息域がせばまるだけでなく、チンパンジーの密猟もおこなわれています。肉が売れるのでしょうか。近年、ブッシュミートがはやっています。

チンパンジーは、ボノボ・ゴリラ・オランウータンとおなじく、大型類人猿であり、サルよりもヒトにちかい動物です。進化論的には、約700万年前に、ヒトと共通の祖先からわかれました。したがって人間によくにた習性をもち、チンパンジーを研究することはヒトを研究することにもなります。たとえば京都大学の人類学教室は、チンパンジーの研究を長年おこなっていておおきな成果をうみだしています。

チンパンジーは、ヒトとおなじように仲間とくらし、社会をつくっています。ヒトもそうであるように1人では生きていけません。ただしヒトとはちがい、おおくの時間を森の木の上ですごします。このようなことからも、樹上から地上におりて二足歩行をはじめたのが人類のはじまりだったことが想像できます。

チンパンジーの手はヒトの手とそっくりであり、親指とその他の指で物をつかみやすい構造になっています。物がすべらないように指紋も掌紋もあります。

チンパンジーは、アリをたべたり、かたい木の実の殻をわったりするのに道具をつかいます。運がよければこの展示場でもその様子をみることができます。子供は、大人がつかうすがたをみて道具のつかいかたをおぼえます。道具と道具のつかい方は、それぞれのチンパンジーがすむ場所によってちがいます。それぞれの場所によって道具のつかい方がことなるのは、チンパンジーが文化をもつ証であるとかんがえられています。

こんなにもヒトに似た動物がいるなんて。チンパンジーは、しればしるほどヒトにちかいことがわかってきます。


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