多様で膨大な情報を時系列にならべて整理し、歴史をイメージしてみると理解がすすみます。
国立科学博物館が開催した自然史講座(注1)に参加しました。おもに、日本の自然史に関する解説でした。概要はつぎのとおりです。




わたしたちの地球はおよそ 46 億年前に、太陽系のほかの天体たちとともに銀河系内のガスやちりの雲から誕生しました。

中生代までは、日本はアジア大陸の縁辺部に位置し、日本列島にはまだなっていませんでした。

しかしおよそ 2000 万年前から 1500 万年前にプレートの運動により日本海がひらき、日本列島が大陸から分断されました。

大陸から分断されたことが、日本独自の生物相の成立に大きく影響しました。約 7000 もの島々からなることが、地域ごとの種分化も生じさせました。列島になったために海の生物も周囲に多数やってきました。サンゴのように他物に固着して生活する無脊椎動物もいます。世界的にみて日本列島は固有種の多い地域であり、「生物多様性ホットスポット」の一地域にもえらばれています(注2)。

生物多様性そして生態系は植物を介した生物同士のつながり、つまり共生によってささえられています。共生の例は身の回りにあふれています。たとえば地衣類は、菌類が藻類と共生してひとつの体をつくった複合体です。

旧石器時代になると、大陸でくらしていた人々の一部が日本列島にやってきました。その一部は海をこえてわたってきました。日本列島に最初にきた人々は海にいどむチャレンジャーでした。

その後、縄文時代までは自然と一体になった生活をしており、木の実などもたくさん食べていましたが、弥生時代になると、大陸の人々がふたたびやってきて稲作をひろめました。現在の日本人はおもに、縄文人と弥生人がまざりあって成立したとかんがえられています。




国立科学博物館には膨大な数の展示・解説があり、情報量が多すぎて処理しきれないといった感じがしますが、上記のように、自然の歴史をストーリーとしてイメージしてみると比較的短時間で理解がすすみます。人文系の博物館でも、歴史的なストーリーをイメージしながら展示をみていけば理解がふかまるはずです。博物館とはかぎらず、多種多量な情報を時系列にならべることは情報を整理するための重要な方法です。

今日、情報化がいちじるしく、膨大な情報をいかに処理するかが大きな課題になっています。多様で多量な情報を目の前にしていきづまってしまうこともあります。そのようなときには、時間軸にそってまずは情報をならべてみるとよいでしょう。そしてストーリーをイメージして、不完全でもよいのでそれを文章に書きだして(アウトプットして)みます。


▼ 注1
大学生のための自然史講座「博物館で知る自然史 -日本列島を中心に-」(国立科学博物館)

▼ 注2
生物多様性には、遺伝的多様性、種の多様性、生態系の多様性があります。一般的には種の多様性がとりあげられますが、実際には、このような階層構造が多様性にもあります。たとえばある種において個体数が激減すると遺伝的にちかい個体ばかりになって遺伝的多様性がたもてなくなり(平たくいえば親戚の集団になってしまい)、その種は絶滅します。すると種の多様性がよわまり、さらに生態系が崩壊していくことがあります。結果的に生態系の多様性がよわまります。