常識は破られなければなりません。
光学機器メーカーのニコンが創立100周年をむかえました(注)。わたしは、顕微鏡観察や写真撮影でニコンの機器に世話になってきました。とくに、ニコンの顕微鏡は世界最高水準であり、とても役にたちました。今後ともニコンに注目していきたいとおもいます。

先日、NHK World をみていたらニコンの社長がでてきて、わかい人たちへとしてつぎの言葉をのべていました。

常識とは、18歳までに身につけた偏見のコレクションである。

これは、アインシュタインの言葉を引用したのだとおもいます。新商品を開発するためには、あるいはあたらしい時代をいきぬいていくためには、自分の「常識」にとらわれずに、自由な発想で勉強や仕事にとりくんでいくことが、大学生や社会人になったら必要であるということでしょう。

新聞報道をよむと大きな転換期をニコンもむかえているようです。たとえばスマホ・カメラの進歩の影響で新コンパクトデジカメの発売を中止したり、早期退職者を募集したり。このような背景もあって上記の言葉をのべたのだとおもいます。

日本ではふるくから「守破離」ともいいます。これは、維持・破壊・創造といいかえてもよいでしょう。常識は破られるものです。破らなければ創造はできません。

実際には、〈守→破→離〉あるいは〈維持→破壊→創造〉がワンセットになって、これがサイクリックにすすんでいくのだろうとおもいます。

〈維持→破壊→創造〉→〈維持→破壊→創造〉→〈維持→

あらたな100年がはじまったのはニコンだけではないようです。日本社会全体があらたな時代にはいりました。上記の言葉を誰もが肝に銘じなければなりません。


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▼ 注
Nikon 創立100周年記念サイト

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