「しらべる→まとめる→つたえる」にとりくむことは、情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)をすすめることであり、情報活用のスキルアップになります。

NHK・Eテレで、「しまった! -情報活用スキルアップ-」という小中学生むけの番組が放送されています。


調べ学習をした後、教室に戻った子どもたちが必ずといっていいほどこぼすのが「しまった!」の声です。番組では、そんなよくある失敗例をとりあげ、どうすればできるようになるのか、ポイントをわかりやすくお伝えします。


「しまった!」という失敗例をふまえ、「しらべる、まとめる、つたえる」の3点に課題をしぼりこんで、情報活用のスキルアップをしようという企画です。番組名は、「らべる、とめる、つたえる」の頭文字をとって「しまった」と命名されました。




しらべる方法のひとつとしてインタビューがあります。「インタビューのポイント」はつぎのとおりです。

  1. 役割分担を決める
  2. メモはキーワードで書く
  3. 質問を準備しておく

まとめる方法のひとつとしてふせんをつかう方法があります。「ふせんで情報を整理するときのポイント」はつぎのとおりです。
 
  1. キーワードで情報を書く
  2. ふせんに書く情報は1枚に1つだけ
  3. ふせんの中からグループを見つけだす

つたえる方法としてはプレゼンテーションや新聞があり、これらはこれから放送されます。つたえることの基本はメッセージを伝達することです。




「しらべる→まとめる→つたえる」を情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)の観点からとらえなおすと、「しらべる」とは、外部から内面に情報をインプットすることです。「まとめる」とは、情報を整理したり編成したり構造化することであり、これは情報のプロセシング(処理)をすることです。「つたえる」とは、プロセシングの結果をアウトプットすることであり、自分(たち)のメッセージを相手につたえることです。

すなわち「しらべる→まとめる→つたえる」とは、情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)をおこなうことであるといいかえることができます(図1)。

161214 しまった
図1 情報処理を実践する


この番組は小中学生むけの番組であり、情報処理の用語はつかっておらず表現は非常に平易ですが、情報処理の基本をおさえていて大人がみても参考になります。むしろ、子供むけの番組であるからこそ基本のみをしっかりおさえていて単純明快でわかりやすいです。基本的な骨組みが理解できる内容になっています。大人むけの本は、むずかしいことをかんがえすぎていて複雑でわかりにくい嫌いがあります。

それにしてもこのような子供むけ番組が制作されるようになったことは、高度情報化が社会の津々浦々に浸透してきたことをあわらしているのだとおもいます。

なおこの番組の企画者は「KJ法」を知っているとかんがえられます。NHKは、長年にわたりKJ法をつかっているので当然でしょう。KJ法とは、民族地理学者の川喜田二郎が創始した発想と問題解決の方法です(注)。


▼ 注
川喜田二郎著『発想法 -創造性開発のために-』(中公新書)中央公論新社、1967年
川喜田二郎著『続・発想法 -KJ法の展開と応用-』(中公新書)中央公論新社、1970年