161111 主体-環境系
図1 みずから主体になって情報処理をすすめる

情報処理システムとは主体-環境システムでもあります。情報処理を日々すすめて主体的に生きることが大事です。

わたしたち人間は基本的に、〈インプット→プロセシング→アウトプット〉をする存在です。このことは、生物学や生命科学・地球科学の解説書で説明されていますし、最近では、中学理科の参考書にもでています(注1)。わたしたちの心身には、〈インプット→プロセシング→アウトプット〉によって情報・物質・エネルギーがつねにながれています。これらのうち、情報の〈インプット→プロセシング→アウトプット〉は「情報処理」と簡略によぶことができます。

人間は、環境(外界)から情報をとりいれ(インプットし)、処理し(プロセシングをすすめ)、アウトプットします。この情報処理の場において環境に対して人間は主体であるということができます(図1)。

今日の民主的な高度情報化社会では、情報処理を誰もがすすめることができ、アウトプットを自由にすることができます。主体性を誰もが発揮してよいのです。

しかしたとえば、命令されたことをやっているだけだったり、テレビをみているだけでアウトプットをしなかったり、過去の経験・記憶からのみアウトプットしているだけだと情報処理はすすまず、主体性も生じません。

やはり、インプット・プロセシング・アウトプットの三拍子がそろうことが必要であり、これによって情報がスムーズにながれ、健全な生き方ができます。

図1をみればわかるように、「情報処理」システムは「主体-環境」システムでもあります。情報処理をおこなうということは主体的な生き方をすることです。主体性のある人とはみずから情報処理ができる人のことであり、主体性とは情報処理ができる能力のことです。


▼ 注1
人間の〈インプット→プロセシング→アウトプット〉を理解する