言われたことをやっているのではなく、みずから主体的に情報処理をすすめてアウトプットをしていくことが大事です。

わたしたち人間は基本的に、情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)をする存在です。したがってプロセシングをみずから主体的にすすめてアウトプットしていくことがもとめられます(図1)。情報処理の主体にみずからがならなければなりません。主体性とは、みずから情報処理をすすめてアウトプットする能力のことです。

161024 基本
図1 〈インプット→プロセシング→アウトプット〉を主体的にすすめる


しかし組織などで上の者に言われたこと、命令されたことをやっているだけの人もいるかもしれません。その場合はプロセシングがありません(図2)。

161024 命令
図2 命令されているだけでプロセシングがない


プロセシングがない、あるいはプロセシングをおさえつけることほど不健全な生き方はありません。主体性がない状態であるといってもよいです。図2の状態から図1の状態へ1日もはやく転換する必要があります。

今日では、デバイスとネットが発達し、ブログやツイッターやフェイスブックや YouTube といったツールもあるので、努力次第で誰もが主体的にアウトプットができるようになりました。誰もが情報処理をやっていいのです。




わたしがよく知っている大手コンサルタント会社では、1990年代の前半まで社員に対してしてつぎのような指示をしていました。とくに新入社員には徹底していました。


みずから率先して行うのではなく、言われたことをきちんとやろう。


上司が命令したことのみをやれということです。自分の心のなかに生じたことをアウトプットすることはできません。前世紀の日本にはこのような組織が多かったかもしれません。

しかしこの会社は、1990年代の後半に経営が大きくかたむき、大規模なリストラ(首切り)を断行せざるを得なくなりました。

時代は変わったのです。