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カピバラ(平行法で立体視ができます)
南米のアマゾン川流域におもに生息します。体長約 30cm、体重約 70kg にもなる世界最大のネズミの仲間です。前足と後足に水かきがあって泳ぎがとてもうまく、一日の大半を水中ですごします。水辺に生えるイネ科の植物をこのんで食べます。

立体視をしながら、対象に関する知識もふやすとスピーディな判断が可能になります。

物や状況を自分の眼で見て判断するときには2つの段階があります。ひとつは眼に光がはいってくる段階であり、もうひとつは立体像が脳でむすばれ、それが何であるかわかる段階です。わかる段階では、すでに記憶されている情報と今インプットされた情報とが脳内で照合されます。

したがって判断力を高めるためには、眼力訓練とともに記憶(知識)も増やさなければなりません(注1)。

たとえば熱帯地域の(環境の)現状について判断しようとおもったら、熱帯地方の動植物をよく立体視しながら、同時に、それらに関する知識も増やす必要があるでしょう。

写真は、大阪市にある海遊館(注2)の「エクアドル熱帯雨林」展示で撮影しました。いずれも平行法で立体視ができます
立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 - >>



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ピラニア
アマゾン川水系に生息します。カミソリのようなするどい歯をもっていて、血の臭いや水面をたたく音には敏感に反応し、群れ全体が興奮状態となって餌に食いつきます。しかし実際には性格は臆病で、およいでいる人間をおそうなどの習性はありません。



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 ピラルク
古代的な形質をのこしている魚で、1億年以上も姿をかえずにアマゾン川に生息してきたとかんがえられています。全長2m以上、かつては3mちかい個体がみつかったこともあります。ピラルクの下にいるのはレッドテールキャットフィッシュ、アマゾン川全域に分布します。



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エクアドルは、南アメリカの赤道下、太平洋側に位置しています。エクアドルとはスペイン語で赤道を意味します。国内の中央をアンデス山脈が南北につらぬき、その東部は、アマゾン川上流域の熱帯雨林になっています。アマゾン川は、ブラジルを横切って最後は大西洋にながれこみます。アマゾンをとりまく熱帯雨林は、地球上の熱帯雨林の約30%をしめています。この流域に生息する動植物は世界一の多様性をもち、アマゾンは生き物の「宝庫」といってよいでしょう。

しかし現在、アマゾン流域の急激な開発により環境破壊がいちじるしくすすんでいます。アマゾンの環境保全は世界第一級の問題になっています。


▼ 注1
人間が何かを判断するということは、あらたにインプットされた情報を過去の記憶ファイルに関連づけてとらえるということです。すでにもっている記憶で理解できるのであれば、その記憶をもう一度とらえなおし、記憶ファイルをより鮮明・明確なものにするように努力します。記憶にないことは、あらたな記憶ファイルをつくって保持するようにします。立体視をしながら過去の記憶ファイルを点検し、とらえなおしをおこなってみるとよいでしょう。

情報を眼でうけとり判断する - 海遊館(2)「アリューシャン列島」-
立体視をして遠近の両方をみる - 海遊館(3)「モンタレー湾」-
周辺視野をつかって全体的にとらえる - 海遊館(4)「パナマ湾」-

太平洋の世界を心の中につくる - 海遊館(まとめ1)-
1.概観→2.観察→3.まとめ - 海遊館(まとめ2)-