「数字イメージ」をつかうと番号がふられた情報を容易に記憶することができます。


今回は、「数字イメージ」をつかって「世界遺産の登録基準」のキーワードを記臆してみたいとおもいます。「数字イメージ」とは、語呂合わせをつかって数字をイメージにしたものです。01から10までの数字はつぎのようにイメージします。


01:オイ(甥、0は英語のオーとも読める)
02:オウジ(王子、2は二郎の二)
03:オウザ(王座)
04:ワシ(鷲、0はワ(輪)とも読める)
05:マゴ(孫、0はマ(丸)とも読める)
06:オウム
07:オンナ(女)の人
08:オヤ(親)
09:オキュウ(お灸)
10:イワ(岩)


「数字イメージ」を記憶する(その1) >>



世界遺産の登録基準とキーワードはつぎのようになています。


文化遺産
(ⅰ)人類の創造的資質を示す傑作(KW:傑作
(ⅱ)文化交流を証明する(KW:文化交流
(ⅲ)文明や時代の証拠を示す(KW:時代の証拠
(ⅳ)建築技術や科学技術の発展を証明する(KW:建築・科学技術
(ⅴ)独自の伝統集落や、人類と環境の交流を示す(KW:環境との交流
(ⅵ)歴史上の出来事や伝統・宗教・芸術と関連する(KW:歴史・伝統

自然遺産
(ⅶ)自然美や景観美、独特な自然現象を示す(KW:自然美
(ⅷ)地球の歴史の主要段階を証明する(KW:地球史
(ⅸ)動植物の進化や発展の過程、独自の生態系を示す(KW:進化と生態系
(ⅹ)絶滅危惧種の生息域で、生物多様性を示す(KW:生物多様性

※ KW:キーワード


たとえばつぎのようにイメージしながら記臆していきます。

(ⅰ)= 01:「」っ子がつくった人間の彫刻、「傑作」である。
(ⅱ)= 02:2つの国の「王子」らが「文化交流」にかかわる交渉をしている。
(ⅲ)= 03:城内にある「王座」は「時代の証拠」である。
(ⅳ)= 04:「」が、「建築・科学技術」の粋をあつめてつくった塔の上にとまった。
(ⅴ)= 05:「」が村に滞在しながら「環境と交流」している。
(ⅵ)= 06:「オウム」の絵画が、「歴史・伝統」のある美術史美術館に展示されている。
(ⅶ)= 07:「女の人」が、美しい風景(「自然美」)の中をあるいている。
(ⅷ)= 08:「」が、「地球史」年表をめくっている。
(ⅸ)= 09:「進化と生態系」をしめす巨大な熱帯雨林のなかで「お灸」をすえた。
(ⅹ)= 10:大きな「」の上に、「生物多様性」をしめす動物図鑑がおいてある。


たとえば(ⅰ)の登録基準についておもいだすときには、(ⅰ)= 01 ととらえて「甥」をイメージし、「甥が彫刻をつくった」ことをおもいだし、「傑作」というキーワードをひきだします。

(ⅱ)については 02 ととらえて「王子」をイメージし、2人の王子が「文化交流」の交渉をしていたことをおもいだします。

(ⅲ)については 03 ととらえて「王座」をイメージし、「時代の証拠」というキーワードをひきだします。

以下、同様です。



記憶法のポイントはイメージをつかうところにあります。

記憶法とは、人がおこなう情報処理でいうとプロセシングの方法のひとつであり、「記銘→保持→想起」という過程からなります。

160126 記憶法
図 記臆法のモデル


記銘をするときからイメージをつかい、イメージに言葉をむすびつけておくようにします。想起するときには、イメージをまずおもいおこし、イメージから言葉をひきだすようにします。そしてそれをアウトプットにつなげていくようにします。

イメージをつかう記憶法の具体的な実践例として「数字イメージ」はとてもわかりやすいです。 


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