ファイル名をつけるときには、情報を圧縮・統合することをつよく意識するとよいです。

わたしたち人間は、情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)をする存在です。

現代では、プロセシングの結果をアウトプットするときにパソコンなどのデバイスをつかいます。デバイスをつかってアウトプットすると1つのファイルができあがり、そのファイルはストレージ(記憶装置)に保存されます。ファイルとはデータや情報のひとまとまりのことであり、情報のもっとも基本的な単位としてきわめて重要なものです。(図1)

160112 アウトプットしたファイル
 図1 プロセシングの結果をアウトプットしてファイルをつくる


パソコンその他のデバイスでつくったファイルは、情報の本体とそれにつけたファイル名とから構成されます。ファイルをモデル化すると図2のようになります。

160112 ファイルの構造
図2 ファイルは、情報の本体とファイル名とから構成される


情報のひとまとまりであるファイル全体を球にモデル化すると、ファイル名は、ファイルの上部構造あるいは表層構造ととらえることができます。パソコンその他のデバイスでは、ファイルをストレージに保存するためにはファイル名をかならずつけなければなりません。そしてファイル名をダブルクリックあるいはタップすると情報の本体が閲覧できる仕組みになっています。




情報のアウトプットという観点からは、情報の本体をいかに生みだすかということも大事ですが、ファイル名のつけ方もとても重要です。今回はこの点を強調したいとおもいます。

ファイル名は、情報の本体を適切に圧縮・統合した見出しになっていなくてはなりません。また他のファイルと区別ができ混乱がおこらないような名称になっている必要があります。そのためにはキャッチフレーズ的な言葉がしばしば役立ちます。

適切なファイル名をつけておけば、あとでファイル名を見ただけで情報の本体がイメージでき、ダブルクリックをしてファイルの中身をいちいち見る回数を減らすことができます。ファイル名を適切につけておけば、その後の情報処理の効率を上げ、そしていくつものファイルを編成してもっと大きなファイルを効果的につくることもできます。アウトプットによりファイルが増えれば増えるほどファイル名は重要になってきます。

このようなことは、ブログの記事にタイトル(見出し)をつけるときにも意識しなければなりません。また新聞記事の見出しにも同様な原理がはたらいています。




簡単なことのようですが、ファイル名をつけるときにはこのようなことを意識することが大切でしょう。
 
そもそも情報のアウトプットの本質は情報の統合にあります。通常は、プロセシングの結果をすべてアウトプットすることは不可能であり、またそのようなことをしても意味がありません。情報は、統合してアウトプットしてこそメッセージが相手につたわります(図3)。

160112 アウトプット
図3 情報を統合してアウトプットする

 
ファイル名をつける作業には情報を統合する作用がおのずとはたらくわけです。したがってファイル名を意識してつけることをくりかえすことは情報を統合する訓練になり、ひいては、情報のアウトプット能力を高めることにつながってくるでしょう。



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