よくできたオーディオ機器をつかうと情報が増幅されて心から音楽をたのしむことができます。

オーディオ・ホームシアター展は、低価格品から高級品までさまざまなオーディオ機器を試聴することができるまたとないイベントでした(注1)。わたしはオーディオが好きなのでこのようなイベントにはなるべく行くようにしています。

AIRBOW(逸品館)のブースでは、フランスのスピーカーメーカー FOCAL の製品などをつかってデモをしていました。

FOCAL の最高級スピーカー Grande-Utopia-EM の音は普通とは次元がちがいました。もはやライブをうわまわるかのようなサウンドでした。最高級品に接すると、物を見るときの自分の物差しの幅(最低と最高の幅)を大きくひろげることができるので、その分野の商品の評価ができるようになります。

また FOCAL Aria 926 と波動ツィーターの組み合わせもなかなかよかったです。波動ツィーターというのは音は出しませんが、密度の高い波動を発してサウンド全体をひきしめます。既存のスピーカーにこれをつけくわえるだけで、スピーカーをグレードアップしたのとおなじ効果がえられます。スピーカーを買いかえるよりもよい場合が多いです。

 
FOCAL のスピーカーはバスレフ型であり、うしろにいった音をうまく利用しているそうです。またキャビネットのひびきでピアノの平均律のにごりをうちけすことも可能です。オーディオ製品全体の売上げが世界的におちているなかで、FOCAL だけは売上げをのばしているとのことでした。



そのほかに印象にのこったのは AIRBOW - REVEAL402 SPECIAL です。コストパフォーマンスにすぐれるアンプ内臓型小型スピーカーです。高級品にも引けをとらないすばらしい音をならしていました。iPhone などのスマートフォンやテレビのイヤホンジャックにケーブルをつなぐだけで高級オーディオなみのサウンドがたのしめます(注3)。

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いいスピーカーからは体に振動がつたわってきます。音楽は、耳だけ(鼓膜だけ)でたのしむものではありません。たとえば大太鼓の音は耳に聞こえる音よりも、会場全体につたわる空気振動あるいは音圧を生みだすことが重要です。皮膚感覚あるいは体性感覚が聴覚に複合され、交響曲などにおいて劇的な効果が生じます。

たとえば料理を食べておいしいと感じるときも、見た目や色彩や香りなど、視覚や嗅覚や味覚が複合されておいしいと感じるのです。

さまざまな種類の情報が複合的にわたしたちの内面にインプットされて、そしてわたしたちの意識のなかでそれらの情報が共鳴・増幅されて感動が生じるといえるでしょう。

したがってオーディオ機器の開発のためには、机の上でのデータ解析や理論的研究をしているだけだと限界があり、ライブにいって実際の音楽をきき、その経験をいかさなければなりません。何事も、現場を知り現場を体験することが重要です。 



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▼注2:FOCAL Aria 926
FOCAL - Aria926(1本)(ノワイエ)

FOCAL - Aria926(1本)(ノワイエ)
価格:166,212円(税込、送料込)



▼ 注3:TANNOY Reveal 402
今回のデモでは、グレードアップされたスペシャルがつかわれましたが、低価格なノーマル(エントリーモデル)もあります。こちらでもすばらしいサウンドがたのしめます。 ※ このスピーカーはアンプ内臓型スピーカーですのでアンプを別途購入する必要はありません。付属のケーブルを、スマートフォンやパソコンやテレビのイヤホンジャックにつなぐだけで音がでてきます。きわめて簡単です。デスクトップ・オーディオには特にオススメです。わたしはこちらのノーマルを普段はつかっています。