インプットの場面では、できるだけ大量にインプットした方が情報処理のポテンシャルが高まります。

人を、情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)をする存在としてとらえた場合、インプットとは、自分の意識(心)の中に外界(環境)から情報をとりいれることです。たとえば他人の話を聞いたり、本を読んだり、映像を見たり、旅行で見聞をひろめたり、博物館などに行って展示品を見たり、食事を味わったり、風を感じたり・・・。感覚器をつかってわたしたちはさまざまなな情報をインプットしています。

情報処理においてインプットされる情報量が少ないとその後のプロセシングとアウトプットはすぐにおわってしまいますが、インプットされる情報量が多いとその後のプロセシングとアウトプットの可能性は大きくなります。将来的なアウトプットの可能性を高めるためには入ってくる情報量は多ければ多いほどよく、大量インプットをした方が情報処理のポテンシャル(潜在能力)は高まるわけです(下図)。

151116 大量インプット
図 大量インプットをして情報処理のポテンシャルを高める


情報量が多すぎると処理しきれないのではないかと心配になるかもしれませんが、睡眠中に自動的にプロセシングがすすみますし(注1)、またインプットされた情報のすべてを処理してアウトプットする必要はありません。

アウトプットでは必要な情報のみを選択してつかえばよく、たとえばこれについては書いておこうとおもったり、何かひらめいたときや、行動する決心がついたことについてのみアウトプットすればよいわけです。

このような観点からは、「知識偏重のつめこみ教育」と何かと批判の多い現代日本の学校教育もいかすことができます。<インプット→プロセシング→アウトプット>という情報処理の全体的な展望があれば徹底的なインプットをして知識を増やすことはよいことであり、それは情報処理のポテンシャルを高めることになります。そもそも勉強するとはインプットし記憶することです。

インプット量が少なければポテンシャルは高まらず、その後のプロセシングとアウトプットの可能性も小さくなってしまいます。

したがって勉強できるときに勉強しておく、インプットできるときにできるだけインプットしておくことが大切です(注2)。インプットの場面では決して萎縮しないことが大事であり、自分にやってくるものはとりあえずすべてインプットしてしまうという意識をもって生活していた方がよいでしょう。


▼ 注1:関連記事
ぐっすり寝て情報処理をすすめる

▼ 注2
大量インプットのためには速読法も役立ちます。速読は、ただ速く読めばよいというのではなく、情報処理の全体的な展望あるいは情報処理の体系のなかで実践すべきものです。


Sponsored Link