ステレオグラムをつかった立体視「交差法」(クロス法)では、左目では右の図を見て、右目では左の図を見るようにします。すると元来は2つの画像が1つの画像に合成されて立体的に見えるようになります。

藤田一郎著『脳がつくる3D世界 立体視のなぞとしくみ』(化学同人)はこの立体視のやり方と仕組みについて脳科学の立場から説明しています。

図1がステレオグラムとよばれる立体視をするための図のひとつです(注)。ステレオグラムをつかった立体視には「平行法」(パラレル法)とよばれる方法と「交差法」(クロス法)とよばれる方法があり、今回は「交差法」を実験してみます。


150925a ステレオグラム平行法

図1 ステレオグラム


交差法による立体視をやりやすくするためにつぎのようにします。

  • A4の1/4の大きさの紙を2枚用意します(紙の大きさは目安です)。
  • それらの紙をまるめて2本の円筒をつくります(写真)。


IMG_3979
写真 2本の円筒を紙でつくる


  • これを双眼鏡のようにつかって図1を見ます。
  • まず左目を閉じて、右目だけで円筒をとおして図1を見ます。そして円筒を図1の左の図の方向にかたむけて、右目では左の図のみが見えて、右の図は見えないように調整します。
  • そのままの状態で、つぎに右目を閉じて、左目だけで図1を見ます。円筒を右の図の方向にかたむけて、左目では右の図のみが見えて、左の図は見えないように調整します。
  • 図1にちかづいたりはなれたりして調整します。
  • その状態で両目をひらくと、円筒をとおして、右目では左の図のみが見え、左目では右の図のみが見えます(図2)。

150926 断面図
図2 横から見た模式図


しばらく見つめていると、2つの画像が融合して1つの画像になる瞬間があるとおもいます。その状態をしばらく保持するようにします。最初はむずかしいとおもいますがくりかえし練習してみます。

小さな円が奥にいき、大きな円が手前に見えて、全体が円筒のように立体的に見えたら実験は成功です

なお集中して急に訓練をやりすぎると頭がいたくなることがあるかもしれません。そのような感じがしたときには一旦休憩するか、翌日にあらためてトライしてみます。

立体視の仕組みについては、藤田一郎著『脳がつくる3D世界 立体視のなぞとしくみ』にくわしくでています。ステレオグラムによる立体視にトライすることによって、わたしたち人間の視覚系の情報処理について実体験し理解をふかめることができ、わたしたち人間が情報処理をする存在である(情報処理システムである)ことを認識することができます。


▼ 注:出典
「ホイートストーンのステレオグラム」下記文献の81ページの図3-4。

▼ 引用文献
藤田一郎著『脳がつくる3D世界 立体視のなぞとしくみ』(Dojin選書)化学同人、2015年2月20日
脳がつくる3D世界:立体視のなぞとしくみ (DOJIN選書)  

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