海外の異国を一人で旅行することは、自分自身のこれまでの生活をおのずと見なおしとらえなおすことにつながります。
「わたしは、これまでの生活をこのままつづけていてもよいのだろうか?」
日常生活から完全にきりはなされるからこそ、そして孤独であるからこそ人生の根本問題をかんがえることができるわけです。

旅は計画からはじまります。旅の計画ほどたのしいものはありません。計画と準備の段階こそ海外旅行の最高の部分であといってもよいでしょう。

海外旅行でどこかの街あるいは都市を訪問しようとおもったら、Google Earth とストリートビューをつかってバーチャルツアーを先にしてみるとよいです。

そしてもう一つのたのしみはかえってからあとの旅の回想です。つまり旅は、計画、行動(旅そのもの)、回想の3回たのしめるわけです(図)。


150831 超旅行法
図 旅行の3段階



航空券の購入からチェックイン(搭乗手続き)、出入国手続きなどがスムーズにいけば、あとは空の旅をたのしむだけです。

機内は音楽を集中してきくのに最高の場所になっています。以前は、ポータブル CD プレイヤーをもっていきましたが、今では、iPhone などのスマートフォンや iPod などがあるので便利です。ノイズキャンセリング・イヤホン(注1)もっていくとよいです。

海外旅行を快適なものとするコツはあまり移動しないことです。なるべく一ヵ所にしばらく滞在できればとてもゆたかな気分になれますし、体験もふかまります。

海外旅行では、英語によるコミュニケーション能力が重要です。単語をならべるだけでもかなりのコミュニケーションができます。

美術館や博物館をめぐることは海外旅行の大きなたのしみのひとつです。体験をふかめ思い出をつくるためには、ガイドブックで全体をまず概観してから、気に入った作品をえらびだし、それらをじっくり鑑賞するようにするとよいです。

一人でもさまになるレストランのさがし方は一人旅におけるきわめて重要なノウハウです。ヨーロッパ旅行では最大のノウハウであるといってもよいくらいです。

海外旅行でもっとも頻繁におこるトラブルは盗難です。いかにも「初めての海外旅行者」といったスタイルはとくにねらわれやすいです。世界でも例外的に治安がよい環境にすんでいる日本人は、世界全体の安全水準をみあやまっている場合が多いので注意が必要です。

パスポート・現金・クレジットカード・航空券などの貴重品はつねに身につけておきます


現地に行かなければできないことはあきらかです。本場の料理を味わう。美術館や博物館にいく。コンサートをたのしむ。買い物をする。写真をとる。ドライブをする。南半球で星空を見る・・・。あらたな発見があり、やっぱり来てよかったとおもえるはずです。


▼ 関連記事
異国に行って日常を見なおす - 野口悠紀雄著『「超」旅行法』(1)-
旅先で体験をふかめる -『「超」旅行法 』(2)-
空の旅をたのしむ - 『「超」旅行法 』(3)-
レストランで一人で食事をたのしむ -『「超」旅行法 』(4)-
ガイドブックで概観してから、気に入った作品をじっくり鑑賞する - 海外の美術館・博物館めぐり /『「超」旅行法 』(5)-
単語をならべるだけでもかなりのコミュニケーションができる -『「超」旅行法』(6)- 
海外旅行のトラブルに対処する -『「超」旅行法』(7)-
Google Earth とストリートビューをつかってバーチャルツアーをする -『「超」旅行法(8)』-
 
▼ 引用文献
野口悠紀雄著『「超」旅行法』新潮社、1999年11月25日
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▼ 注1
ノイズキャンセリング・イヤホンをつかって難聴を予防する