大木聖子著『家族で学ぶ 地震防災はじめの一歩』の108ページには世界の地震帯分布の地図がでています。この30年間でおこった大きめの地震の地点を黒点でえがいてあります。これをみると日本列島は黒点でうめつくされています。

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したがって日本列島でくらしているかぎりどこにいても大きな地震にあう可能性があり、地震からはのがれられないということがわかります。ニュースなどをみていると活断層の分布などの議論をしていることがありますが、それはこまかい話でしかありません。来るものは来るという基本的な認識をもって備えておくことが必要です。

また、112〜113ページでは地震の正体をチョークの割れ方をつかって説明しています。チョークを万力にはさんで押していくと、ある瞬間にパキッと縦に割れます。このようにして地下の岩が割れるのが地震の正体です。

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チョークは一気にパキッと割れるのであって、すこしずつボロボロにくだけていくのではないことに注意してください。つまり地下の岩石はすこしずつくだけて粉々になっていくのではなく、ある時に一気に割れるのです。

こわれるときには突然パキッとこわれる。こわれるときには一気にこわれる。本当の大きな変化はあるときにガクンとおこる。大きな変化、本当の変化とはそういうものです。変わるときには一気に変わるのです。

これを自然には「飛躍」があると表現してもよいでしょう。実は、この自然の「飛躍」が人知を越えていて恐ろしいのです。津波や洪水・土石流・火山噴火などにもついても同様なことがいえます。

地震にそなえるにあたってこのようなとことを知っておくことも大切でしょう。

本書は子供でも読めるように平易な書き方をしていますが、実際には、自然の本質について実にわかりやすくかたっています。この点に注目してください。



▼ 引用文献
大木聖子著『家族で学ぶ 地震防災はじめの一歩』東京堂出版、2014年1月30日
家族で学ぶ 地震防災はじめの一歩

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