「図解法」でつくられた図解をもとにして文章化(作文)をすすめる「作文法」の手順はつぎのとおりです。
 
141010 作文法の手順

図解を文章化する - 作文法 - >


たとえばつぎのように、「図解法」(展開型)によって細部図解までつくった場合は、インデックス図解にくわえて細部図解も文章化をすることができます。

キャンバス 3


キャンバス 11


キャンバス 14b

キャンバス 16b

キャンバス 24

キャンバス 28


全体的な構想はインデックス図解を見てかんがえます。構想ができたら、インデックス図解と細部図解の両者を見ながら文章化(作文)をすすめます。

たとえばつぎのようになります。


時代の潮流を洞察する

 現代は、長所美点よりも短所欠点をほじくる風がはやり、相手の立場をおもいやる訓練に欠け、自己主張が格好いい先進的な個人主義だとおもう人が増えたのではないだろうか。相手の立場にたって行動する社会的訓練を欠く、寒々とした時代になってきたように感じる。また、箱入りの環境で “もやしっ子” がそだったり、家庭のなかできちんとした人間教育がされていないために社会に適応できない人が多くなり、くわえて、離婚などによる家庭崩壊も多くなってきている。このように現代は、人間らしさの喪失や粗探し、自我の拡大などにより、これまでの伝統的な社会が崩壊していくきびしい時代であるととらえることができる。
 一方で、世界に目を転じてみると、東西両陣営の冷戦がおわったら民族間摩擦が各地で噴出してきて、世界は渾沌としている。
 こうした状況のなかにあって、情報処理、格差是正、女性参画の三点への取り組みがクローズアップされる。
 まず、コンピューターが不可欠の時代になって情報化がいちじるしくすすんでいることがあげられる。これからは、報道や広告などの二次情報にふりまわされないで、本当に必要なものを見ぬく情報処理能力を開発することが重要である。
 つぎに、家族が安心できる生活環境が不十分であり、正常性からはずれた弱者の行き場がないことを踏まえ、差別がなく、自分の希望を誰もが実現できる社会がもとめられる。生活力が旺盛でかせぎまくれる人々のみを厚遇し、弱者を冷遇する日本社会のあり方は是正しなければならない。
 そして、女性の意欲やエネルギーを社会の中でどういかしていくかが今後おおきく問われていく。
 このような潮流のなかにあって、人々は、個性と心の豊かさに注目しはじめた。現代の学校教育は知識のつめこみばかりで個性を無視し、その弊害は極に達している。また、物だけがあふれかえり、頭と心の身体のバランスをうしなった人間が増えた。このようなことの反動から、本当の幸せのために心の豊かさがもとめられるようになり、物やお金にこだわらない精神社会へと世の中はうつりかわりつつある。人々は、個性を尊重した心豊かで全人的バランスのある生き方をもとめだしたのだ。
 他方で、欧米の物質文明に迎合して、日本の伝統的な資源が邪魔者あつかいにされたり、環境の悪化(環境問題)が顕著になってきたことはあきらかであり、物質を偏重し自然を支配しようとする文化に迎合するのではなく、自然と共生する文化に転向することがせまられるようになってきた。
 




どこまで細部を文章化するかは状況によります。文章化(作文)はアウトプットですから、どのようなメッセージを誰におくるのかという観点から判断します。文章化の途中でおもいついたアイデアや仮説は図解上にメモしておきます。

上記は、元々は、「ラベル法」によって20枚のラベルをつくったところからスタートしました。これらのラベルは、わたしがかつて開催した講習会に参加した皆さんから取材した情報によってつくられました。それを「編成法」→「図解法」へとつなげました。

編成法をつかって情報を処理する >

そして今回、文章化をしました。

ここに、「ラベル法」→「編成法」→「図解法」→「作文法」という体系的な流れがあります。